日米通算4257安打のイチロー、突出した内野安打数に注目
42歳になっても安打を量産し続けるイチロー。なかでも、イチローが得意とする内野安打は、ダントツトップの693本をマークしている。
2016/06/16
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1988年以降に活躍したメジャーリーガーで内野安打比率が一番高い
マーリンズのイチローが現地15日のパドレス戦に1番ライトで先発出場。初回に内野安打を放ち、日米通算4256安打とし、ピート・ローズの持つMLB通算最多安打記録に並ぶと、さらに9回ライト線への二塁打。4257安打とし、新記録を達成した。
日米通算安打数でMLBの最多安打記録を抜いたイチロー。参考記録とはいえ、不世出の安打製造機であるのは間違いない。
イチローはNPBで118本、MLBでも113本の本塁打を打っている。長打もあるが、やはりシングルヒットをこつこつ積み上げるイメージが強い。
中でも内野安打はイチローならではの持ち味と言える。
アメリカの記録専門サイト『Baseball Reference』では1988年以降のMLBの内野安打数を他の安打と区別して発表している。
1988年以降デビューで、2500安打以上打った選手の全安打数に占める内野安打比率10傑は以下の通りだ。
1. イチロー 2979安打 内野安打694本 比率23.3% 現役
2. クレイグ・ビジオ 3060安打 内野安打627本 比率20.5%
3. ロベルト・アロマー 2724安打 内野安打471本 比率17.3%
4. オマー・ビスケル 2877安打 内野安打495本 比率17.2%
5. ジョニー・デイモン 2769安打 内野安打437本 比率15.78%
6. スティーブ・フィンリー 2548安打 内野安打402本 比率15.77%
7. デレク・ジーター 3465安打 内野安打507本 比率14.6%
8. イバン・ロドリゲス 2844安打 内野安打350本 比率12.3%
9. ゲイリー・シェフィールド 2689安打 内野安打325本 比率12.1%
10. アレックス・ロドリゲス 3098安打 内野安打339本 比率10.9% 現役
イチローは現代のMLBで最も内野安打が多い打者だ。4本に1本弱の安打が内野安打だった。
一部の識者は「内野安打は、偶然の産物だ。足の速い打者が打った内野ゴロが、たまたまヒットになっただけだ」と言う。しかし、イチローの内野安打は偶然の産物ではない。
内野に飛んだ打球が安打になる率は、一般的に7~8%とされる中、イチローの内野安打率ははるかに高かった。