大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



大谷翔平のバッティングに大きな”異変”が!? 8月はアーチ量産も打率急降下、その原因と現在の状態は…?【コラム】

2024/08/22

text By

photo

Getty Images



打率降下の要因として考えられるのは…?

 8月の打率の低下に関わる要素として、四球の減少が挙げられる。8月18日終了時点で、大谷選手が8月に選んだ四球の数は5と、6月(20)、7月(17)と比べても格段に少ない。
 
 8月の四球の減少は、以下のように、BB%(打席数に対する四球の割合)、BB/K(四球数を三振数で除した数値)の推移でみるとより明らかになる。
BBの推移
 
 5月までは10%前後で推移していた大谷選手のBB%は、6~7月は16%前後に上昇した。しかし、これが8月になると、月別で最低の6.7%にまで低下した。BB/Kの推移も類似しているが、6月に上昇したこの指標は、7月に入り、後述の三振の増加を背景に5月までの水準に戻った。8月はさらに低下している。
 

 
 AB/HR(1ホームランあたりの打数)、K%(打席に対する三振数)の月別推移は以下のようになる。
ABHRの推移
 
 3~4月はK%が20%を切る一方でAB/HRの数字が18を超え、ロサンゼルス・エンゼルス在籍時の成績とは異なる傾向を示した。5~6月は三振の増加を抑えながら本塁打の割合を高めていった。
 
 この傾向が変わったのが7月である。7月のK%は30%を超え、過去3年の本人の過去の実績値と比べても高位になった。
 
 つまり7月はこれまでに比べて三振しやすくなったのだ。7月はAB/HRも上昇し本塁打のペースも低下した。これらの数字は、8月に入ると5月を上回る水準にまで回復した。
 
 8月は、7月に比べ本塁打は多く三振をしにくくなったが、打率の推移に反映されていない。

1 2 3


error: Content is protected !!