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「今から162試合やれと言われても、僕はできる」――2015年、イチローは自分の輝ける〝新天地〟で前人未到の世界記録に挑む

イチローのキャリアと数字は、やはり切っても切れない。2015年、イチローは新しいチームのユニフォームを着る可能性が高い。チームの勝利と野球人として輝ける働き場所を探して……そして、これまで日米通算4122本の安打を積み上げたイチローは、ピート・ローズが持つ世界記録4256安打更新を狙う。

2014/12/01

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年齢的な衰えは感じていない

 ヤンキースとの契約最終年を143試合、102安打、打率.284という成績で終え、イチロー外野手はFAとなった。今季は控え中心の起用で出場機会を激減させながら、オリックス時代から21年連続のシーズン100安打をマーク。41歳を迎えた稀代のバットマンは、果たしてどこへ向かおうとしているのか。

「今から162試合やれと言われても、僕はできる」

 シーズン最終戦を終えたイチローはそう語った。戦う準備は常にできており、年齢的な衰えによる不安は感じていない。オフにはメジャー1年目から契約したトニー・アタナシオ氏が体調不良のため、15年目で新たにジョン・ボッグス氏と代理人契約を結んだ。

 来季も、あくまでメジャーの世界で戦い抜くためだ。新代理人との契約後には、米テレビ局のインタビューに「来年もメジャーでプレーする、強い気持ちがある」と意欲を示している。

 イチローのキャリアと切っても切れないのが「数字」の存在だ。身近なものでいえば、現在メジャー通算2844安打で、3000安打の大台へあと156本。日米通算では4122安打で、ピート・ローズの世界記録4256安打へあと134本に迫っている。前出のインタビューでは「達成したいとは思う。ただ、それがプレーを続けたい理由ではない」と語った。あくまで動機の一つではあるが、それが最大の目標ではないという。メジャーで1年間、レギュラーとして試合に出続ければ、来季中にどちらもクリアすることが十分可能な数字ではある。

 マイルストーンは、どこで刻むのか。2年以上を過ごしたブロンクスの地ではなさそうだ。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、11月早々に控え外野手のクリス・ヤングと再契約。4番手を確保したことで「外野の陣容は固まっている」と語り、イチローとの再契約の可能性は限りなく低くなった。

 ヤンキースの構想からは漏れた形だが、他球団もそうかといえば話は違う。

 例えば、ナリーグ西地区のパドレス、ダイヤモンドバックスは外野手不足。中地区のレッズも守備力の高い外野手を必要としている。アリーグでは、タイガースの地元メディアが、時にイチローの獲得を推すことも見られる。

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