ドジャース・ロバーツ監督になぜ批判が集まる!? ”有能”なのに評価が分かれる理由とは…?【コラム】
2024/08/30
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過去9年間、すべての年でロサンゼルス・ドジャースをプレーオフ進出に導き、今季も好成績のチームを牽引しているデーブ・ロバーツ監督。しかし、ファンの間での監督の評判は良いわけではない。これだけの実績を持ちながらも何故多くの批判が集まってしまうのか。今回はそんなロバーツ監督の真の実績について解説する。(文:Eli)
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メジャーリーグの監督としての役割
メジャーリーグの監督は通常想定される監督とは大きく異なる。NPBにおける監督と言うと、多くの場合、程度の差こそあれチーム権限のほとんどすべてを掌握しているイメージがある。
昨季まで読売ジャイアンツの監督を務めていた原辰徳氏は、一部では”全権監督”と呼ばれ、現場のチーム指揮からどんな選手を獲得するかまですべてを決断していたとされている。
一方で、メジャーリーグのチームはオーナーの下に編成やスカウティングなどを担うフロントオフィスがあり、その下に実戦部隊であるチームがおかれている。役員表や運用状況などからロサンゼルス・ドジャース(おそらく他の球団も)は大体図1のような組織となっていると予想できる。
監督に与えられた権限は多くて試合・選手の指揮統制くらいであり、FA/トレードでの選手獲得やどんな選手をマイナーから昇格させるかなどについての権限はベースボール部門トップのアンドリュー・フリードマン氏が握っていると見られる。
監督の役割はメジャーリーグチームにいるコーチ、トレーナー、選手の指揮管理となる。グラウンドではラインアップ、継投策、チャレンジ権の行使、グラウンド外ではコンディションチェック、フロントと選手の橋渡しなどを行っているはずだ。
また選手の運用についても監督の一存では決められず、アナリティクスやスカウティング部門の助言やフロントオフィスの方針も踏まえた上で決めていくことになる。