ドジャース・ロバーツ監督になぜ批判が集まる!? ”有能”なのに評価が分かれる理由とは…?【コラム】
2024/08/30
Getty Images
ロバーツ監督最大の懸念はプレーオフ…?
シーズン序盤には不振を極めたキケ・ヘルナンデス、クリス・テイラー、ギャビン・ラックスなどをなぜ使い続けるのかとの声があった。
しかし、これらの選手はそれぞれの理由(キケ、テイラー→実績・契約額、ラックス→大怪我からの復帰)があり、ドジャースの組織の方針として様子を見ることを表明していた。結果的にこの3人は程度の差こそあれ、成績を好転させることができた。
それぞれのオールスター前後のOPS
キケ・ヘルナンデス: .557→.687
クリス・テイラー: .525→ .713
ギャビン・ラックス: .562→ 1.107
また、メジャーのロースタールールは非常に厳しく、40人のメジャー枠の中から26人のアクティブロースターを選び使う必要がある。さらにアクティブロースターから簡単に外すことのできないルールも存在する。故障でもしない限りベテラン・中堅選手は動かすことができないのである。
ここまでロバーツ監督の事を擁護してきたが、プレーオフでのパフォーマンスが懸念点ではある。2020年にワールドシリーズ優勝を果たして以降、ドジャースはワールドシリーズに進出する事すらできていない。
23年: 100勝→ NLDS 3戦3敗
22年: 111勝→ NLDS 1勝のみ
—–↑プレーオフフォーマット変更↑—–
21年: 106勝→ NLCS 2勝
20年: 116勝(換算) → WS優勝
19年: 106勝 → NLDS 2勝のみ
18年: 92勝→ WS 1勝4敗
17年: 104勝→ WS 3勝4敗
16年: 91勝→ NLCS 2勝4敗
ロバーツ監督就任以降の9年間で4回のワールドシリーズ進出は悪くないと言えるかもしれない。過去2年はムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン(2022年はトレイ・ターナー)のトップ打線が機能不全に陥ってしまったため、ロバーツ監督にはどうしようもない。
さらにプレーオフは短期決戦で運試しの側面が強いことからも、ロバーツ監督を責めるのは酷ではある。同様にプレーオフでの失望が続いているアトランタ・ブレーブスのブライアン・スニッカ―監督とアレックス・アンソポロスGMに対する責任論があまり出ていないところを見ると、アンフェアな批判ともいえる。
一方で、事実として近年はプレーオフでの失望が続いており、流れを変える一手として今シーズン終了後や、25年シーズン後に契約が失効する際に交代となる可能性はある。
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