大谷翔平、すでに”MVP対決”を制していた!? ドジャースのワールドシリーズは”鬼門”に…?【コラム】
2024/10/23
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MVPに相応しい活躍を見せたのは…?
両選手のリーグ優勝決定シリーズの成績は以下のようになった。
●大谷翔平
22打数8安打6打点9得点2本塁打9四球 打率.364 出塁率.548 OPS1.184
●フランシスコ・リンドーア
24打数7安打2打点5得点1本塁打4四球 打率.292 出塁率.393 OPS.893
両選手とも十分に活躍したといえる数字を残しているが、全体では大谷選手の数字がリンドーア選手を上回っている。さらに試合別にみると面白い傾向が出てくる。
いずれの試合も、得点や打点の多い方が高いWPAを記録し、そしてその選手の所属チームが勝利しているのだ。これが意味するのは、大谷、リンドーア選手の活躍がチームの勝敗に直結していることである。
さらに、大谷選手は第4戦で、リンドーア選手は第2戦でそれぞれ先頭打者本塁打を記録していること、第6戦はいずれも先頭打者として出塁し得点を挙げていることも面白い。
大谷選手のリーグ優勝決定シリーズの数字に関する別の着目点は、四球や得点(いずれも9)の多さだ。得点は両リーグ合わせて同シリーズに出場した選手の中で最多で、四球はドジャースのマックス・マンシー選手(11)に次いで多い。
地区シリーズでは走者がいない場面で出塁できなかったが、リーグ優勝決定シリーズでは、第3戦の第4打席以降、走者のいない13打席中7打席で出塁している。
以下、大谷選手のリーグ優勝決定シリーズの得点内容を取り上げるが、四球で出塁した後生還したケースが5と最も多い。残りは自らの本塁打と単打での出塁である。9得点のうち3つがムーキー・ベッツ選手の長打により生還したものだ。
そして、大谷選手は、第5戦の第5打席~第4戦の第4打席まで5打席連続で出塁、得点している。出塁内容は本塁打と四球となっており、一発だけでなくチームの勝利のためにつなぐ意識が見える。