大谷翔平、ついに”最終決戦”へ…WSの主軸打者を徹底比較!カギを握るのは「大谷」でも「ジャッジ」でもなく…?【コラム】
2024/10/30
Getty Images
両チームのスイング比較
最後に、スイング指標に基づくスイングの内容を比較したい。レギュラーシーズン、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズの順に図を並べた。
なお、スクエア・アップ率とは、バットスピードと球速からの理論上の最大打球速度の80%超の打球(スクエア・アップ・スイング)を打てた割合で、平たくいえばジャストミートの割合ともいえる。
レギュラーシーズンからは、バットスピードの高いジャッジ、スタントン、スクエア・アップ率の高いベッツ、フリーマン、バランスの取れた大谷、ソトという構図が成り立つ。
ポストシーズンに入ると、大谷選手のスクエア・アップ率が落ち込み、特に地区シリーズで10%を切る水準にとどまった。ベッツ選手もポストシーズンでこの数値が低下している。
一方、フリーマン、スタントン選手は地区シリーズでこの高い数値を上げた。こうした中注目されるのがソト選手である。ポストシーズンに入りレギュラーシーズンに比べ高い数値を記録し、特に地区シリーズでは、大谷選手を上回るバットスピードや40%台のスクエア・アップ率を記録した。
以上のドジャース、ヤンキースの主力打者の成績や打球、スイング内容の比較からは、ヤンキースのジャッジ、ソト両選手に並ぶ高いポテンシャルを大谷選手が有していることがいえる。
その大谷選手は、地区シリーズでこそ相手投手の好投に遭って数字を落としたが、ポストシーズンでもチームへの貢献は続けてきた。
“二大スター”は片や不振、片やアクシデント…?
そして始まったこのワールドシリーズでは、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズと不調だったフリーマン選手が2戦終了時点ですでに2本塁打を記録している。
一方、ポストシーズンでの不調が続くジャッジ選手にはニューヨークのメディアやSNSから辛辣なバッシングが浴びせられている。
そして、第2戦終了時でまだ1安打にとどまる大谷選手は、第2戦の7回の盗塁死の際左肩を亜脱臼した。第2戦終了時点ではシリーズの2人の「主役」が厳しい状況に追い込まれている。今後の大谷選手は?ジャッジ選手の巻き返しはあるのか?
次回は、この「答え」として、ワールドシリーズを振り返りたい。
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