大谷翔平、アクシデントも悲願達成!左肩負傷の影響、ジャッジとのMVP対決を徹底分析!【コラム】
2024/11/07
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ジャッジとのMVP対決の結果は…?
そして、戦前注目を浴びたヤンキースのアーロン・ジャッジ選手との「直接対決」だ。両選手とも不振に苦しんだ感のあるこのシリーズの最終結果は以下のようになった。
・大谷翔平 :19打数2安打0本塁打 OPS.385
・アーロン・ジャッジ:18打数4安打1本塁打 OPS.836
打撃の数字だけ見れば、第4戦から状態を上げた「ジャッジの勝ち」となるだろう。一方、チームリーダーとなる打者にとって、不調時であっても次打者につなぎチームに貢献することが重要だ。
この観点に立つと、両選手とも状態が上がっていなかった第3戦までについていえば、「大谷の圧勝」といえる。
第3戦までの安打数は、大谷、ジャッジ両選手とも1だが、これに現れない内容が実は大きく違っている。これは以下の通りだ。
四死球数:大谷3、ジャッジ1
進塁打数:大谷3、ジャッジ0
三振数:大谷3、ジャッジ6
安打が出なくとも、状態が悪くとも大谷選手はボールを選び、走者を進めて次打者につなぐことができていたのだ。
大谷選手の3つの進塁打のうち2つ(走者数で4人中3人)が、得点につながっている。選んだ四球の1つ(前記シュミット投手から選んだもの)も自らの得点につながった。
第1戦でトミー・ケンリー投手からライトに打った二塁打は、高い打球速度のために単打になる可能性もあったが、ホアン・ソト選手の打球処理が遅れた隙に二塁を陥れ、グレバー・トーレス選手がその送球をはじいて見失った隙に乗じて三塁までも陥れた。ムーキー・ベッツ選手の同点犠牲フライで自ら本塁を踏んだのはその直後だった。
打てない中でもどのように次打者につなぎチームに貢献するか…これは、第3戦までボール球を振り回すだけだったジャッジ選手に欠落していた点だ。
チームリーダーとしての「直接対決」はどちらが上かは、言うまでもないだろう。キャプテンを名乗るジャッジ選手に比べ、大谷選手の方が高いキャプテンシーを発揮していた。
この目線での直接対決での「完勝」が、ドジャースが3連勝してシリーズを優位に進める重要な要因になったはずだ。
個人成績では満足できる数字ではなかったが、大谷選手本人にとってはチームが勝ち自らも貢献することが第一だったはずだ。
そのための最大限の尽力がベッツ、フリーマンら他の選手につながり、最大の成果を得た。そして何より、大谷選手自身が、MLB入りして初めて、10月にいるべき場所にいることができた。この経験は本人にとって何にも代えがたいだろう。
来年も再びこの夢舞台に立てるのか?そしてこの夢舞台でのマウンドにも立てるのか?やがて、新たな長い道のりが再び始まる。
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