大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



ドジャース、今オフの戦力補強はどうなる!? 来季に向けたFA戦略、再契約の予想は…?【コラム】

2024/11/21 NEW

text By

photo

Getty Images



ドジャースの再契約候補となる選手は…?

(左から)ドジャース・テオスカー、ウィーラー
 
 次に、2024ドジャースからFAとなり退団の可能性がある選手を見ていく。
 

テオスカー・ヘルナンデス

 
 ドジャースが再契約に動くかだが、可能性は高いがリスクはある。問題は年齢だ。MLB全体の傾向で30歳を過ぎるとパワーは下降期に入る。
 
 打者の潜在的パワーを示す最大打球速度でテオスカーは2021年の115.7マイル(約186キロ)、22年114.1マイル(約183キロ)、23年112.6マイル(約180キロ)、24年114.1マイル(約183キロ)と30代に突入しても力を維持している。
 
 しかし32歳シーズンの来季から5、6年の契約を結ぶとなると話は変わる。基本は両翼の外野手。守備で価値を生められない選手のパワーが消失したときには何もできなくなってしまう。
 
 再契約するとしたら3,4年8000万ドル程度が上限で、それ以上なら他を探すことになるだろう。
 

 

ウォーカー・ビューラー

 ウォーカー・ビューラーの再契約判断は、ポストシーズンでの活躍をどう評価するか、と言う問題になる。
 
 レギュラーシーズンを75.1回、防御率5.38、奪三振率18.6%という結果で終えたビューラーだが、ポストシーズンでは15.0回、防御率3.60、奪三振率20.6%と成績を大きく改善させた。
 
 これにはビューラーの投げる球が大きく改善したことが理由として挙げられる。
 
ウォーカー・ビューラーのレギュラーシーズンとポストシーズン
 
 表の通り、ニューヨークでの2回の登板で投球に大きな向上が見られる。これはビューラーがシーズンを通して取り組んだトミー・ジョン手術への適応がついに結実した、と見ることもできる。
 
 一方で変化があまりにも瞬間的かつ大きいことから、米メディア『The Athletic』のEno Sarris氏はニューヨークの低い高度、気温、そして海の近くにあることによる環境の変化を要因として挙げている。
 
 ビューラーは今オフ単年契約で落ち着け、来オフ以降勝負をかけるか、あるいは3,4年程度の中規模契約を結ぶかの2つの選択肢があると思われるが、前述の改善が来年も続くと評価するか、あるいはレギュラーシーズン中のビューラーが真の姿であるとするかで、ドジャースが再契約に踏み切るかどうか、そしてどのような契約を結ぶかの分水嶺となる。
 
 再契約を最優先とするなら単年1500万ドルが上限のリスクが少ない契約が良いだろう。

1 2 3


error: Content is protected !!