【MLB】ドジャース前田の課題は2つの『3』。指揮官「相手からのリスペクトを得る必要がある」
現地5日、オリオールズ戦に先発した前田だが、5回まで毎回走者を得点圏に招く苦しいピッチング。5回に決勝3ランを被弾し、7敗目を喫した。後半も活躍するためには、3巡目と3番打者、2つの苦手を克服する必要がある。
2016/07/10
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速球が効果的ではない
味方の守備にも救われ何度もピンチを切り抜けながらも、最後は相手主砲にトドメをさされ4失点。試合後、前田は地元紙『LA Times』のインタビューに対し、「今日は全くボールを操ることができませんでした」と試合を振り返った。
ロバーツ監督は、今日のピッチングを通して前田の速球が効力を発揮していないことを指摘。打者からのリスペクトを得る必要があると述べた。
“You’ve got to make major league hitters respect your fastball, and that you can locate it,” Roberts said. “For a major league starter to get through three times through an order, you have to make them respect different pitches.”
「(前田は)メジャーリーグの打者から速球に対してリスペクトを勝ち得なければならない。そして速球を思った通りの場所にコントロールする必要がある」とロバーツは言う。「メジャーリーグの先発投手にとって3巡打者を抑えるのは、かなり大変なことだ。そのためには複数の持ち球に対し、相手からのリスペクトを得る必要がある」
今季の前田は2巡目までは抑えられていても、3巡目以降に打ち込まれるケースが多い。ロバーツ監督もそれを考慮してか、ここまでの17登板中3巡目の最後まで投げさせたのは、わずか1度しかない。現在チームのリリーフ陣はブルペン防御率リーグ1位と健闘しているものの、大黒柱のカーショウが離脱して以降、リリーフにかかる負担は目に見えて大きくなっている。3巡目の苦手を克服し、少しでも長いイニングを投げることでチームを助けたい。
また打順別の被OPSを見ると、4番、5番に対し、それぞれ.394,.472と抑え込んでいる一方で、3番打者に対しては.967と大きく打ち込まれている。被本塁打も9本中4本が3番打者によるものであり、今日打たれたマチャドも3番だ。3巡目と3番打者、2つの3を克服できるかが、後半戦における前田の活躍のカギとなるだろう。
前田の次回登板は現地7月10日のパドレス戦に予定されている。球宴前最後の試合となるこのゲームに勝利して気持ちよくオールスター休みを迎えたい。
出典:Manny Machado homer helps Orioles snap Dodgers’ winning streak by Andy McCullough in Los Angeles Times on Jul.5 2016