【MLB】イチロー、4割超えの得点圏打率。勝負強さを取り戻し、逆転Vの切り札に
今季はバットコントロールだけでなく、勝負強さの面でも全盛期並みの数字を記録しているイチロー。後半戦、ベンチプレイヤーとして勝負所で出てくれば、相手チームの脅威となる。
2016/07/23
Getty Images
今季は得点圏打率が急上昇
今季ここまで打率.343と好調のイチロー、現地21日試合終了時点で3000本安打の金字塔へもあと4本と迫ってきている。昨年の不調から一転、打率の面でも全盛期並みの数字をを取り戻しているイチローだが、取り戻したものがもう一つある。それが勝負強さだ。今季は得点圏打率で4位に立っている。
得点圏打率ランキング(200打席以上)を見てみる。
1.クリスプ(アスレチックス) .423
2.エスコバー(エンゼルス) .417
2.ピスコッティ(カージナルス) .417
4.イチロー(マーリンズ) .407
5.メイビン(パドレス) .405
数字自体の高さはもちろん、今季の打率.343に対して、得点圏打率が.060以上上回っている。これは近年のイチローにはなかったものだ。
キャリア通算では得点圏打率.298のイチローは、マリナーズを離れた2012年以降、チャンスでことごとく苦しんできた。
12年以降イチローの得点圏打率は以下の通りだ。
12年.215 (.283)
13年.250 (.262)
14年.227 (.284)
15年.207 (.229)
()内はシーズン通しての打率
いずれの年もチャンスの場面では打てていなかったことがわかる。
しかしシーズン安打記録を打ち立てた04年は得点圏OPS.913を記録するなど、もともと勝負所に弱いバッターではなかった。そして今季はチャンスメーカーとしてはもちろん、チャンスの場面でも頼れる1人となっている。