【MLB】イチローに続く選手はいるのか? 浮かび上がる『偉大な選手』と『レジェンド』の違い
毎年着々と安打数を積み上げて、遂にMLB通算3000本に到達したイチロー。今後、これほどの安打製造機は現れるのだろうか。
2016/08/12
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10年連続200本安打は、通算3000本安打よりも困難?
『安打製造機』と称されるイチロー。『Sporting News』のジェシー・スペクター記者は、そのイチローに相当する次の安打製造機の最有力候補として、ホゼ・アルチューベを挙げている。
2013年、メジャーリーグで最多安打を打ったのはエードリアン・ベルトレとマット・カーペンターの二人で、それぞれ199本だった。1990年にウィリー・マギーが199本の安打を打って最多安打を記録して以来、200本安打に誰も到達しなかったシーズンはこの2013年が初めてであった。
2014年にはホゼ・アルチューベが225本、マイケル・ブラントリーが200本の安打を放ち、昨年は同じくアルチューベが200本、ディー・ゴードンが205本打っている。今年もやはりアルチューベが200本を超えるペースで安打を量産している。
アルチューベは確かに優秀な打者である。しかしイチローと同じような偉業を果たすには何が必要か。スペクター氏は次のような見解を述べる。
“All that Altuve has to do next is the same thing, every year through 2023, and he’ll match Ichiro’s most impressive achievement.”
「アルチューベが次にしなくてはならないことは、2023年シーズンの終わりまで、毎年同じことを繰り返すだけである(200本以上の安打を打ち続けること)。そうすればイチローの極めて素晴らしい記録に並べるだろう」
イチローは2001年から10年間、毎年最低200本以上の安打を打ち続け、そのうち7回は最多安打だった。2004年にはシーズン最多記録を塗り替える262本の安打を積み上げた。この10年間のシーズン平均安打数は224本、そして210本を下回ったのはただ2度、2002年と2005年だけであった。
200本の安打を10シーズン記録した選手は、メジャーリーグ史ではイチローを除いてただ一人、ピート・ローズだけだ。ただローズの場合、200本安打を連続記録したのではなく、1965から66年、1968年から70年、73年、75年から77年、そして79年の10シーズンである。