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ドジャース投手陣にも影響!?今シーズンのピッチングに変化をもたらす “投手トレンド”とは【コラム】

2025/04/16

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Getty Images



(左から)山本由伸、ビューラー

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 各球団が数十人規模の研究開発部門を持つメジャーリーグ。選手の育成も戦術も、もはや「研究開発競争」の時代に突入している。特にピッチングの世界では、その変化が顕著だ。そこで今回は、近年MLBのピッチングで起こっている投手トレンドについて解説する。(文:Eli)

 

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 MLBではアナリティクスの進化以降、「最も優れた球を多く投げる」というアプローチがトレンドとなっている。特に2020年ごろに球種の質を評価するStuffモデルが開発されたことで、「どのような球を投げれば打者を抑えられるか」が明確になり、この傾向はさらに加速した。
 
 たとえば、大谷翔平はMLB挑戦当初、フォーシームとスプリットのコンビネーションを武器としていたが、徐々にスイーパーの割合を増やし、2022年以降は全投球の3割以上を占めるまでになった。
 
 しかし今、「最も優れた球を多く投げる」というアプローチが、特に先発投手の間で変化しつつある。以下の表は、リーグを代表するトップ投手10人の主要球種とその使用割合をまとめたものである。
 
 2019年(上段)を見ると、ゲリット・コール、ジェイコブ・デグロム、ランス・リンといった投手が、得意球を全体の半分近く投げていた。一方で2024年(下段)には、最多はコール・レーガンズの53.9%と変わらないものの、タリク・スクバルは32.9%、ローガン・ギルバートは30.8%、セス・ルーゴに至ってはわずか24.0%と、一つの球種に偏らない投球スタイルが目立つ。

投手10人の2019.2024主要球種と使用割合

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