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ドジャース山本由伸、課題改善でサイ・ヤング最有力候補に!?昨季との“最大の違い”とは【コラム】

2025/04/23 NEW

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声を上げるドジャース山本由伸

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 4月18日(日本時間19日)、テキサス・レンジャーズ戦で7回無失点と好投し、今季3勝目をあげたロサンゼルス・ドジャースの山本由伸。防御率もナ・リーグ上位につけており、サイ・ヤング賞の有力候補にも挙げられている。そこで今回は、山本由伸のここまでの投球について分析した。(文:Eli)(今季成績は日本時間4月18日時点)

 

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 4/18時点までの山本由伸の登板を振り返ると以下のようになる。
 
 4先発22.1回1.23ERA 33.7K%8.4BB% 0.6fWAR
 
 3/18 @CHC 5.0回1失点3安打1四球4三振11空振り
 3/28 vs DET 5.0回2失点5安打2四球10三振17空振り
 4/4 @PHI 6.0回0失点3安打3四球5三振12空振り
 4/11 vs CHC 6回0失点2安打1四球9三振11空振り
 

 
 防御率、奪三振率はリーグ上位と圧倒的な投球を続けており、MLBアナリストのTom Tango氏が開発したFIPベースのサイ・ヤング賞予想指標ではシンシナティ・レッズのハンター・グリーン、サンティエゴ・パドレスのニック・ピヴェッタに次いで3位の17.5ポイントを積み上げている。
 
 試合別に見ても、ハップ、タッカー、鈴木を擁するカブスや、シュワーバー、ハーパー、ターナーを抱えるフィリーズをしっかり抑えており、打撃力の劣る球団だけに良い成績を出しているわけでもない。ここまではメジャー2年目の飛躍を着実に見せていると言って良いだろう。
 
山本由伸フォーシーム、スプリットコンボの改善
 
 ここまでの山本の好投を支えているのがフォーシーム/スプリットの組み合わせだ。
 
 昨季の山本はスプリットで空振りを奪えずにフォーシームを投げ、打者に打たれるというパターンが多かった。山本のフォーシームはその特徴から多投すればめった打ちにされるような球だ。事実、昨季のフォーシーム被長打率は.413となっている。
 
 転じて今季はスプリットの空振り率が38.6→54.4と急上昇。投球割合も6%上昇しており、自信をもって投げていることがうかがえる。
 
 さらに打者がスプリットを頭に入れている効果がフォーシームにも流れており、空振り率は減少したが、被長打率は.413→.192と半分以下までカットできている。

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