ドジャース大改造へ 元ウォール街トレーダーが仕掛けた大型トレードの狙いとは?【豊浦彰太郎のMLB on the Web】
ウィンター・ミーティングでは、ドジャースの新副社長フリードマンが大型トレードを続々に仕掛け話題をさらった。一見、強化につながっていないように見える、それらのトレードの背後にある真の狙いとは?
2014/12/16
ドジャースの補強戦略
The Dodgers gave Andrew Friedman a get-out-of-jail-free card, enabling him to escape from low-revenue purgatory in Tampa Bay. Friedman’s response was to hit the mall, burn down half the stores and buy out all the rest.
ドジャースはアンドリュー・フリードマンに(モノポリーの)刑務所釈放カードを与えた。これにより、彼はこれによりタンパベイでの貧乏苦行から解放されたのだ。フリードマンの回答とはショッピングモールを攻撃し半分の店舗を焼き討ちにし、残り半分を買い占めることだった。
カリフォルニア州サンディエゴで4日間にわたり開催されたウィンター・ミーティングが、現地時間11日に終了した。その中で目立ったのが後半2日間でのドジャースの活発な動きだった。
盗塁王のディー・ゴードン二塁手をマーリンズに放出し、エンゼルスから獲得したハウイ・ケンドリックを後釜に据える。
ハンリー・ラミレスがFAで流出した遊撃にはフィリーズからジミー・ロリンズを獲得し、新しいキーストン・コンビを形成した。加えて、マット・ケンプ外野手をティム・フェドロウィッツ捕手と3200万ドルのキャッシュとともにパドレスに放出し、ヤスマニ・グランダル捕手、ジョー・ウィーランドとザック・エフリンの両投手を得た。エルフィンはロリンズの交換相手としてフィリーズへ移籍すると見られている。また、トレードを纏めるだけでなく、FAのブランドン・マッカーシー投手と4年総額4800万ドルで契約した。
10月にレイズのGMから転身し、編成部門取締役(正式なタイトルはベースボール部門上級副社長)の座に収まった38歳のアンドリュー・フリードマンが、これらの大型トレードを続々に決めたのだ。
ここに紹介した原文は、それを報じるFOXの人気コメンテーター兼ライターのケン・ローゼンタルのコラムからの引用だ。
元ウォール街のトレーダーだったフリードマンは、2005年11月に28歳の若さでレイズのGMに就任すると、最下位が定位置だった弱小球団をその後の9年間で2度の地区優勝(08、10年)に導いた。08年はワールドシリーズにも進出し、プレーオフには4度出場している。低予算での運営を強いられながらのこの成果により、全30球団中トップクラスの有能なGMと見なされていた。もはやレイズで成し遂げるべきものはない。転身を志したのは当然だろう。