【MLB】さらなる出来高獲得の前田健太。起用法から見えた、揺るがぬ指揮官の信頼
ロサンゼルス・ドジャースの前田健太は23日(日本時間24日)、本拠地ドジャースタジアムで同地区2位のライバル、サンフランシスコ・ジャイアンツとの首位攻防戦に先発。5回6安打4四球4三振、3失点で、今季13勝目(7敗)を挙げた。
2016/08/25
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要所でなかなか粘れず
西地区首位を走るドジャース、それを1ゲーム差で追うジャイアンツとの首位攻防戦。開幕から唯一先発ローテーションを守る前田と、ジャイアンツのエース、マディソン・バムガーナーという注目のマッチアップだったが、予想外の点の取り合いとなった。
序盤から打線の援護をもらった前田は、3回にアンヘル・パガンとバスター・ポージーに2本のタイムリーを浴び2失点、5回もブランドン・ベルトにタイムリーを許し3失点。どちらも先頭打者に四球を与えてからの失点だった。球数もかさんでしまい、結局5回103球で降板となった。
コントロールが生命線の前田が、この試合は制球に苦しんだ。立ち上がりからストライク先行の投球ができず、103球のうちストライクが55球。球数が増える要因となった。
それだけではない。キャッチャーとの連携という点でも課題を残した。3回、捕手のヤスマニ・グランダルが明らかなサインミスでパスポール。そのあとすぐにマウンドに行き、前田と確認をしたものの、同じイニングにまたしてもサインミス。今度はなんとか捕球できたが、たまらず再びマウンドへ。今度は通訳とピッチングコーチも交えて確認をする状況となった。
2人の連携について、『MLB.com』のケン・ガーニック記者とクリス・ハフ記者は、「Translation, please?」(コミュニケーションは大丈夫か?)と題して、以下のように報じた。
“Dodgers catcher Yasmani Grandal, who speaks Spanish and English but not Japanese, was crossed up twice by Maeda, the first one resulting in a pass ball that allowed tying runs to advance a base in the third inning. That resulted in a meeting on the mound that included pitching coach Rick Honeycutt and Maeda’s translator Will Ireton, and the conversation resumed in the dugout when the inning ended with the score tied at 2-2”
スペイン語と英語を操るが、日本語はわからない。ドジャースのキャッチャー、ヤスマニ・グランダルは、3回表に前田との間で2度サインミスが起こり、1つ目のパスボールで走者の進塁を許し、同点とされてしまった。そして2度目のサインミスの後、ピッチングコーチと通訳を交えて話をしたが、ダグアウトに戻った後も引き続きその話は続けられた。