先発補強の失敗に終わったヤンキース 引退かピンストライプか、待たれる黒田博樹の決断
ウインターミーティングでの先発投手補強に失敗したヤンキースの次の策は黒田博樹との再契約になるだろうという見方は多い。黒田が2015年シーズンも投げる決断をするならば、そのマウンドはニューヨークになるだろう。
2014/12/16
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苦しいヤンキースの先発事情
黒田が来シーズンもメジャーリーグで投げる決断をした場合、そのユニフォームはピンストライプになる可能性が高いと、多くのアメリカメディアは考えている。
一時期日本ではヤンキースとの再契約と並び、古巣ドジャースへの復帰の可能性が大きく報じられたが、そのドジャースは先日ヤンキースからFAとなっていた先発投手ブランドン・マッカーシーを獲得。コール・ハメルズ(フィリーズ)のトレード交渉にも熱心で、今のところ黒田獲得の可能性はかなり低くなってきている。
対してヤンキースは12月も半ばにさしかかっているが、昨シーズン故障者の続出した先発投手陣に依然大きな穴が開いたままだ。
今シーズン前半、ルーキーながら球界を席巻した田中将大は後半戦を棒に振る原因となった肘の怪我に不安が残る。またC.C.サバシアは近年の不調に加え、膝の故障もあって以前のような姿は望めない。3番手には毎年のように長期離脱を繰り返しているピネダ、この後ろにスイングマンのフェルプスや、若いウィットリーといった名前が挙がっているあたりがヤンキースの苦しい現状を表している。
オールスター前にはイバン・ノバがトミー・ジョン手術から復帰する予定だが、10月まで試合を続けるにはあと1、2枚スターターを補強したいところだ。
ヤンキース所有のテレビ局『YESネットワーク」は残る先発投手の獲得候補について特集を組みビッグ3の残り2人のシャーザーとシールズ(記事内ではよくても取れて1人だろうとされている)に続く先発投手候補5人の1番手として黒田をあげ、その活躍を以下のように評している。
He’ll be 40 in February but has been the epitome of consistency over his three years with the Yankees, posting a 38-33 record with ERAs of 3.32, 3.31, and 3.77, and he has made every single start (all 97 of them) he was lined up for in pinstripes.
彼は2月で40歳になるが、しかしヤンキースでのここ3年間の内容は堅実(な先発投手)そのものだった。(3年間で)38勝31敗、防御率3.32、3.31、3.77を記録し、ヤンキースの一員として97試合すべての先発登板をこなしてきた。