【MLB】主砲離脱、イチローの不調……マーリンズ、ポストシーズン進出へ外野手を補強
ワイルドカードを争うマーリンズは、スタントンら野手陣に故障者が続出したことに伴い、新たな選手を獲得した。
2016/08/29
Getty Images
フランコーアとイチローで出場機会を分け合う形か
ワイルドカードを争うマーリンズが、打線に新たなメンバーを加えた。8月19日にAAAからイグゼビアー・スクラッグスを昇格させ、23日には、4日前にレイズの40人ロースターを外れたオズワルド・アルシアを獲得した。さらに、24日にはレンジャーズが絡む三角トレードにより、ブレーブスからジェフ・フランコーアを手に入れた。
3人のうち、アルシアはすでにマーリンズにいない。
フランコーアあるいは他の外野手を得られなかった場合の保険だったため、8月25日に40人ロースターから外したところ、27日にパドレスが獲得した。一方、スクラッグスとフランコーアは26日のパドレス戦で、「5番・一塁」「6番・ライト」としてスターティング・ラインナップに揃い踏みした。
彼らが出場したポジションには、どちらも故障者が出ている。これが昇格と獲得の理由だ。一塁では、ジャスティン・ボーアが7月2日に右足首を痛めて離脱。その後、クリス・ジョンソンとともに一塁を守ってきたデレク・ディートリックも、右膝の打撲で8月19日以降の試合を欠場し、23日にDL入りした。ライトでは、ジャンカルロ・スタントンが8月13日の走塁中に左足の付け根を痛めた。
3人とも、復帰時期はまだ見えていない。これにより、最も懸念されるのは打線のパワーダウンだ。主砲のスタントンが抜けただけではない。ディートリックは4本塁打ながら、スタントンとボーアの合計本数(25本+15本)は、8月13日時点でチーム全体(96本)の40%以上を占めていた。
スクラッグスはAAAで21本塁打を放っている。フランコーアが移籍前に記録した本塁打は7本に過ぎないが、2006年に29本、2011年にも20本の実績を持つ。アルシアにしても、2014年に20本塁打を打っている。
フランコーアの獲得には、イチローの成績も関連していると思われる。その打率と出塁率を月別に見ると、最初の3カ月はいずれも.310&.380を超えていたが、7月は.250&.318、8月は.204&.271(27日時点)と急降下し、前半戦に.335だったシーズン打率は3割を割っている。また、イチローは左打者、フランコーアは右打者だ。
スクラッグスは昇格後、8試合中7試合で先発出場している。フランコーアは8月25日に代打として出場後、翌日から2試合続けてスタメンに名前を連ねた。ただ、いずれも完全なレギュラーとはいかず、メインではあるにしても、スクラッグスはジョンソン、フランコーアはイチローと出場機会を分け合いそうだ。