【MLB】主砲離脱、イチローの不調……マーリンズ、ポストシーズン進出へ外野手を補強
ワイルドカードを争うマーリンズは、スタントンら野手陣に故障者が続出したことに伴い、新たな選手を獲得した。
2016/08/29
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13年ぶりのポストシーズンへ打線の奮起は不可欠
マーリンズのファンからすれば、もっと大物を獲ってほしかったと感じるかもしれない。例えば、ライアン・ブラウン(ブリュワーズ)のような選手だ。ブラウンは過去9年で7度の25本塁打以上を記録し、今シーズンも24本を打っている。打率も高く、.315の今シーズンを含め、2割8分未満は1度しかない。ポジションはレフトかライトで、近年は一塁へ転向する案も浮上している。そして、今夏はトレードの噂が出ていた。ブラウンは23チームに対するトレード拒否権を持つが、マーリンズはそこに含まれていない。
しかし、ブラウンの契約は2020年まで残っている(2021年は相互オプション)。マーリンズの外野トリオとボーアの4人がFAになるのは、最も早いマーセル・オズーナでも2019年のオフだ。従って、ブラウンを加えると来シーズンは4ポジションに5人となり、しかも、契約上はその状態が3シーズン続く。マーリンズとしては、来シーズン以降のことを考えず、今シーズンに賭けるわけにはいかなかったのだろう。ブラウンと違い、フランコーアは今オフにFAとなる。
スタントンの離脱後も、マーリンズは失速してはいない。8月13日までの勝率.517(60勝56敗)に対し、14日以降は.538(7勝6敗)だ。とはいえ、これでは十分とは言えない。8月27日を終えた時点で、マーリンズはワイルドカード争いの4番手にいて、2番手のカージナルスに1.5ゲーム差をつけられている。
今シーズンのマーリンズは投高打低の傾向にあるが、8月以降はそれが著しい。それまで皆無だった0対1の敗戦が、8月は3試合もあった。13年ぶりのポストシーズン進出を果たすには、新加入かどうかにかかわらず、打者の奮起が必要になりそうだ。