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【MLB】前田健太、入団前の下馬評覆した理由。日本人投手1年目最多勝更新なるか

渡米前は他の日本人投手と比べて下馬評の低かった前田健太は、現時点で日本人投手の1年目としては2位タイとなる15勝。12年のダルビッシュと並ぶ自身16勝目をかけて首位攻防のジャイアンツ戦に臨む。残り試合数を考えると記録更新も期待が懸かる。

2016/09/22

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これまではダルビッシュの16勝が最高

 ここまでチームトップの15勝をあげているドジャースの前田健太。田中将大やダルビッシュ有らこれまでにメジャー移籍してきた日本のトップスターターと比べると、前評判は決して高くなかった。

 しかし開幕から安定した投球を続け15勝、これは日本人投手の1年目としては2位タイにあたる数字だ。試合数からいくと残りの登板は最低でも2試合、記録更新が期待される。

日本人投手1年目の勝利数上位は以下のとおり(前田は9月21日試合前時点)

1位 ダルビッシュ有(2012年) 16勝9敗 防御率3.90
2位 松坂大輔(2007年) 15勝12敗 防御率4.40
  前田健太(2016年) 15勝9敗 防御率3.24
4位 石井一久(2002年) 14勝10敗 防御率4.27
5位 野茂英雄(1995年) 13勝6敗 防御率2.54
  田中将大(2014年) 13勝5敗 防御率2.77

 日本では最優秀防御率3度、沢村賞を2度受賞するなどリーグを代表する先発投手の1人だった前田。渡米前は2年前の田中の契約(7年1億5500万ドル)まではいかずとも年平均1200万ドル前後の4~6年契約が予想されていたが、ふたを開けてみればドジャースとの合意内容は8年2500万ドル+出来高。今季の前田はすでに多くの出来高を獲得しているが、メディカルチェックに引っかかったこともあり、これまでの日本人投手と比べると条件としては良いものではなかった。

 開幕時点でドジャースの先発陣にはエースのクレイトン・カーショウをはじめMLBで2ケタ勝利の実績がある投手が6人。彼らの怪我の状態と、前田自身のピッチング次第ではローテーション落ちの可能性もあると言われていた。

 それがシーズンに入ると、先発投手に故障者が続出、夏場にはカーショウまでも離脱し、今シーズン最初からローテーションを守り続けているのは前田ただ一人となった。29先発、15勝、164イニング、165奪三振と積み上げ系の指標はいずれもチームトップ。前田の働きがなければ首位には立っていられなかっただろう。

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