【MLB】前田健太、入団前の下馬評覆した理由。日本人投手1年目最多勝更新なるか
渡米前は他の日本人投手と比べて下馬評の低かった前田健太は、現時点で日本人投手の1年目としては2位タイとなる15勝。12年のダルビッシュと並ぶ自身16勝目をかけて首位攻防のジャイアンツ戦に臨む。残り試合数を考えると記録更新も期待が懸かる。
2016/09/22
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被出塁率の低さが、安定感の証明
松坂やダルビッシュ、田中ら渡米前の期待では前田を遥かに上回っていた投手達と並び、一部では上回る好成績を残してきた理由は、ひとえにその安定度によるものだ。
22日の試合に登板すれば前田の先発数は30となるが、日本人投手で1年目に30先発を記録したのは、松坂と黒田博樹の2人だけ。14年に前半戦だけで12勝をあげた田中は、後半戦は故障のためわずか2登板のみに終わり、トータルでは13勝。投げないことには勝ち星もついてこない。
シーズン通してローテーションを守り続けるだけでなく、常にチームに勝利のチャンスを与えているのも前田の今シーズンの特徴だ。今季5失点以上を喫した試合はわずかに1試合のみ。ダルビッシュが7試合、松坂にいたっては10試合もあることを考えれば前田がいかに安定して試合を作ってきたかがわかる。
月別のデータを見ると目を引くのが被出塁率。今シーズン月間の被出塁率は5月の.308が最高、それ以外の月はいずれも.300以下に抑えてきた。ダルビッシュ、松坂は被出塁率が.300以下だったのは1月だけ。無駄な走者を出さないことが前田の常に安定したピッチングに繋がっている。
チームは現在本拠地ドジャースタジアムでジャイアンツと首位攻防戦を繰り広げている。1試合目は9回に逆転サヨナラ勝ちを決めるも、昨日は0-1でシャットアウト負け。3戦目はチームにとっても、そして自身にとっても大事な一戦となる。16勝目をかけた前田の先発予定試合はこのあと、日本時間の11時10分にプレーボールだ。