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「野球は白人のスポーツ」。アダム・ジョーンズが語る米国スポーツ界。相次ぐ人種差別への抗議がMLBに広がらない背景

米国中で話題となっているNFLやNBA選手の人種差別への抗議に対する言動。MLBへの影響はまだないが、ボルチモア・オリオールズのアダム・ジョーンズがその理由について米メディアに語った。

2016/09/15

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閉ざされたままの扉で変わらない人権問題

 かつて、社会福祉や地域奉仕に貢献した選手に贈られるロベルト・クレメンテ賞をチーム代表として選出されたジョーンズは、米国内で起こっているさまざまな人種問題に対して、「これまでの歴史の中でアフリカ系アメリカ人だけに問わず、白人、メキシコ人、日本人も自らの権利を得るために戦ってきた。さまざまな人種を1つとした米国だからこそ、色んな意見が合っていい」と話す。
 
 さらにインタビューの中で、ジョーンズはアスリートの言動が論争を巻き起こしてしまう問題点の1つとして、「アスリートがスポーツ以外のジャンルに関して意見を発しても、それをファンが聞きたがらないことも大きい」と指摘する。
 そのためキャパニックの言動、そしてこれまでの歴史の中でもアスリートが人種について自らの意見を主張すると、非難を浴びてきた。
 
 一方で、ジャッキー・ロビンソンが先駆けとして歴史的な扉を開いたが、今もなお人種問題に関して、多くの課題が残されているのは事実だ。
 
 レギュラーシーズンを3週間残し、プレーオフ、そして全米が注目するワールドシリーズを控えているが、野球界でも誰かが立ち上がって自らの意志を主張するだろうかと、ナイチンゲール記者も最後にその可能性を指摘する。
 
 ジョーンズも「まだ誰もやっていない。だが鍵となる言葉は”まだ”ということだ」と話している。人種差別への抗議がMLBへ影響を及ぼすか、今後舞台が大きくなればなるほどその注目が高まるだろう。
 
※コリン・キャパニック: 2011年ドラフトでサンフランシスコ49ersから指名を受け、現在も在籍。2012年スーパーボウルではスタメンQBを務め、チームを牽引。だが2015年シーズン途中には新HCの下調子が上がらずスタメンの座を失い、今シーズンは控えQBとしてスタート。
 
出典: Adam Jones on MLB’s lack of Kapernick protest: Baseball is a white man’s sport by Bob Nightengale in USA Today on September 12th, 2016
 
Orioles’ Adam Jones: MLB short on Anthem protests because it’s a ‘white man’s sport’ in ESPN.com on September 12th, 2016

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