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【MLB】田中将大、右ひじ不安説一蹴の活躍。トミー・ジョン手術を避けた選択に米メディア「スポーツ医学の革命児に」

ヤンキース・田中将大が素晴らしい投球を続けている。今の田中の投球内容を酷評する米メディアはいない。さらに田中の活躍によって、スポーツ医学の見地から見ても大きな功績を残すかもしれない。

2016/09/19

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ニューヨークメディアの口撃に対して、結果で沈黙させた

 ヤンキース・田中将大投手が惜しくも自己記録更新を逃した。
 9月15日の敵地レッドソックス戦に先発登板し、勝ち投手の権利を持ったまま降板したもののリリーフ陣が打ち込まれてチームは9回二死までのリードを保てずまさかの逆転負け。チームは地区優勝争いから後退し、自身のメジャー自己最多となる14勝目も寸手のところで消滅してしまった。

 とはいえ、7回4安打1失点の内容でフェンウェイパークのスタンドを静まり返らせた投げっぷりは圧巻だった。しかも相手は両リーグを通じてトップを誇る強力レッドソックス打線。まさにヤンキースのエースにふさわしい堂々たる投球だったと評していい。

 ここ最近の田中の活躍は目覚しいものがある。
 8月7日のインディアンス戦から8試合に登板し、6勝負けなし。さらに、この日の好投で防御率は2.97となった。アリーグの規定投球回数に達した投手の中において唯一の2点台であり、防御率タイトルの獲得も見えてきた。他の成績を見渡しても13勝の勝ち星、160奪三振、投球イニング数197回2/3、WHIP(1イニングで許した走者の平均数を示す数値)1.064と優れた数字を残し、いずれもアリーグ投手のベスト10にランクインしている。投票権を持つBBWAA(全米野球記者協会)のメンバーの中からは「残り登板試合の内容次第だが、サイ・ヤング賞の候補に挙がる可能性もある」とささやかれているほどだ。

 大事な終盤戦で絶対的な安定感を誇るエースの働きによってチームは息を吹き返し、一時はほぼ諦めかけていた地区優勝への道が開けてきたのは紛れもない事実だ。ジョー・ジラルディ監督が9月16日の会見で「もし田中がいないことを考えたら本当に恐ろしくなる。ヤンキースにとって彼がとても重要な存在であることは誰が見ても間違いない」と言い切って激賞し、その模様を米メディアもこぞって報じていた。

「田中は真のエースになれない。1億5500万ドルの価値がある投手でもない」などと地元紙『ニューヨークポスト』が酷評していたのは今年6月。投球内容ごとに評価を手のひら返しするのはニューヨークメディアの「風物詩」とも言えるが、さすがに現在の田中を口激する米メディアはこの『ニューヨークポスト』を含め一社もいない。田中は終盤戦の力投で何かと手厳しい地元メディアを黙らせた格好だ。

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