【MLB】打撃好調のイチロー、16年目にして今季バントヒットはいまだ『0本』
バントの名手として名高いイチローだが、今季はメジャー16年目にして初めてバントヒットが0本。一方でラインドライブと右方向への打球の割合は上昇。今季のメモリアルヒットも多くがライトへの長打だ。
2016/09/30
Getty Images
ゴロ打球率が減り、ライナー性の打球が増加
過去には野球専門誌の『ベースボールアメリカ』が行った30球団の監督による投票など、多くの媒体のランキングによってベストバンターに選ばれたこともあるイチロー。15年、マーリンズに移籍後初めてのヒットも、ブレーブス戦の7回に代打で登場し、ピッチャー前に転がして決めたバントヒットだった。
バントが減った一方で、ライナー性の強い打球が増えた。『Fanglaphs』によれば、イチローの今季の全打球のうち、ライナー性の当たりを示すラインドライブの割合は27.8%。これはメジャー16年目(1年目のみデータ無し)にして自己最高の数字だ。対照的に、ゴロ打球率47.9%は自身初の50%未満、自己平均を7.5%下回っている。
またハードヒット%(打球速度ごとにハード/ミドル/ソフトの3段階に分類される)は、2010年以来の20%超となる21.5%。右方向(引っ張り)の打球の割合も31.6%と2009年以来の高率が出ている。
日米通算での最多安打となる4257安打目はライト線への二塁打、MLB通算3000本目はライトフェンス直撃の三塁打、メジャー30球場での安打となった3004本目もライトへの三塁打と、思い返せば今季のイチローのメモリアルヒットはその多くがライトへの打球だった。
今季最後のヒットはライトへの長打か、はたまた16年連続となるバントヒットか。残り3試合まだまだイチローの打席から目が離せない。