【MLB】イチロー、通算2500試合出場もワールドシリーズ未経験は現役最多。マーリンズ来季の可能性は?
イチローは、来季もマーリンズでプレーすることが発表された。マーリンズがポストシーズンに進むには、何よりも投手陣の再建が必要だ。
2016/10/11
Getty Images
先発陣の再建は必須
ブルペンはやや流動的ながら、40セーブ&成功率93.0%のA.J.ラモスに、それぞれ25ホールド以上のカイル・バラクローとデビッド・フェルプスが揃う。バラクローは今シーズン、地元記者が選ぶ「ホゼ・フェルナンデス賞(球団最優秀ルーキー)」を手にした。
問題は、先発投手陣だろう。9月25日のボート事故により、エースのフェルナンデスを失った穴はあまりにも大きい。ローテーションを機能させるには、少なくとも、チェン・ウェイン、アダム・コンリー、トム・コーラーの揃い踏みが求められる。今シーズン、3人のうち30先発以上はコーラーだけで、防御率4.00未満はコンリーしかいなかった。
7月下旬にパドレスから獲得したアンドルー・キャッシュナーは、期待に応えられないままFAになる。今オフのFA市場は、キャッシュナーを含め、先発投手が手薄だ。組織内に際立った有望株も見当たらず、フェルプスを先発に回すことになるかもしれない。もともと先発投手のフェルプスは、今シーズンも8月に5先発した。
ナリーグ東地区では、ここ2シーズンともトップ2を占めたナショナルズとメッツが、来シーズンもマーリンズの前に立ちはだかる。マーリンズは若い選手が多いだけに、勢いに乗れば面白い。だが、FAとの契約あるいはトレードで先発投手陣に補強を施すか、投打のすべてがうまく噛み合うかしない限り、2強に割って入るのは厳しいと言わざるを得ない。そうなると、ワイルドカードも難しくなる。
2500試合以上に出場しながら、ワールドシリーズに出ることなくキャリアを終えた選手は、5人しかいない。来シーズン、イチローがワールドシリーズどころかポストシーズンも逃せば、その時点の出場試合数はフリオ・フランコ(2527試合)とアーニー・バンクス(2528試合)を確実に超え、上にはアンドレ・ドーソン(2627試合)、ケン・グリフィーJr.(2671試合)、ラファエル・パルメイロ(2831試合)しかいなくなる。