【MLB】ヤンキース残留か、移籍か? 田中将大、2017年シーズン後に想定される5つのシナリオ
2016/11/07
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シーズン途中のトレードの可能性は低い
(3)オプト・アウトしてFAになった後、ヤンキースと再契約
(4)オプト・アウトしてFAになった後、他球団と契約
ヤンキースとの交渉がまとまらなければ(3)もしくは(4)の前半部分へ進む。FAになった田中に対し、ヤンキースはクオリファイング・オファーを申し出るはずだ。そうしておけば、田中が他球団と契約した際に、翌年のドラフトで1巡目補完の指名権を得られる。なお、前年度、下位10球団以外は、1巡目のドラフト指名権を失う場合がある。昨オフのクオリファイング・オファーは1580万ドル、今オフは1670万ドルなので、来オフも2000万ドルに届きそうにない。田中が受け入れて残留することはないだろう。
ドジャースは昨オフ、オプト・アウトしてFAになったザック・グレインキーにクオリファイング・オファーを申し出た。グレインキーは受け入れず、ダイヤモンドバックスと契約した。ドジャースは2016年のドラフトで1巡目補完の指名権を得て、ダイヤモンドバックスは1巡目の指名権を失った。
(5)シーズン途中にヤンキースから他球団へトレード
今オフはまずないだろうが、来シーズン半ばにヤンキースのポストシーズン進出が絶望的になった場合、田中を放出することもあり得る。ヤンキースはそうして、田中がオフにオプト・アウトしてFAになった後、再び契約することもできる。シーズン途中に移籍したFAはクオリファイング・オファーの対象外なので、ドラフト指名権を失うこともない。
ただ、トレードの可能性は高くない。田中は全球団に対するトレード拒否権を持っている。しかも、他球団からすると、田中を獲得してもオフにオプト・アウトされれば、在籍は数カ月にとどまる。そのため、トレードの交換要員にトップ・プロスペクトは差し出さないだろう。
なお、これらのシナリオについては、田中とヤンキースだけでなく、その他のさまざまな要素も絡んでくる。例えば、レンジャーズのダルビッシュ有は来シーズン終了後にFAとなるが、その前に契約を延長すれば、FA市場に出てくるエース級の先発投手が1人減り、相対的に田中の価値は上昇する。