【MLB】青木宣親、イチロー同様に第4の外野手? 貴重な選手として評価も、安泰ではない地位
青木宣親の獲得を発表したアストロズ。ルノーGMは、今後の補強次第で青木の使い方が変わると話している。
2016/11/09
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今後の状況によっては青木の立場に変化も
もっとも、アストロズがラスマスと再契約することはなさそうだが、ロサンゼルス・ドジャースからFAになったジョシュ・レディックあたりと契約するかもしれない。レディックは青木と同じ左打ちの外野手だ。2016年の出塁率は青木が.349、レディックが.345とほぼ変わらず、本塁打は青木が4本、レディックは10本だった。レディックは5年続けて2ケタ本塁打を記録していて、20本以上のシーズンも2度ある。
オフェンスで青木を上回る外野手が加入した場合、第4の外野手に回されるのは青木かマリスニックだろう。ただ、マリスニックは悲しいほど打てず、2016年のOPSは300打席以上ではリーグ・ワースト3位の.588ながら、ディフェンスに優れている。センターはディフェンスが重視されるため、レギュラーから弾き出される確率は青木のほうが高そうだ。スプリンガーは攻守の実力を備えており、2016年は30本塁打まであと1本に迫った。
外野手の加入がなく、レギュラーとして開幕を迎えても、青木の地位は必ずしも安泰ではない。
2016年のシーズン序盤のような打撃不振を繰り返せば、他の外野手に取って代わられてもおかしくない。アストロズにはテオスカー・ヘルナンデスやプレストン・タッカーに加え、まだメジャーデビューしていないが、2014年にドラフト全体37位で入団したデレク・フィッシャーもいる。タッカーとフィッシャーは左打者だ。
ルノーGMはリリースをこう締めくくっている。
「彼がエブリデイ・プレーヤーになるのか、プラトーン・プレーヤーになるのか、私にはわからない。他に誰を加えるのか、それぞれがどんな役割を担うのかによって決まるだろう」
これを読むと、もっと上のクラスの外野手を手に入れられなかった場合の保険として、青木を獲得したとも捉えられる。オフシーズンはまだ始まったばかりだ。