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過去には黒田と岩隈にも提示。NPBでは受け入れ難いMLB独自のシステム「クオリファイングオファー」とは

メジャーリーグも今季の全日程を終え、ストーブリーグが幕を開ける。現地7日にFA資格を持つ選手と、所属球団との独占交渉期間が終了。10選手がQOを受けた。このQOとは果たして何か?

2016/11/10

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当初はFA選手の補償制度

 そもそもQOの設定目的は、自軍から流出するFA選手の補償制度という色合いが強かった。FA選手がQOを拒否し、他球団に移籍した場合、その移籍先の球団からドラフト上位指名権が譲渡される。

 もっとも完全ウエーバーのメジャーリーグドラフトにおいて、全体10番目以内の1位指名権は「ゴールデン10」としてプロテクトされ、それ以下の最上位指名権を失う。よって、その年のペナントでの勝率が低い球団は躊躇なくQO拒否選手に触手を伸ばせる。

 QOが批判の的だったのは、設定当初は受諾選手がなかなか現れなかったからだ。
 ゆえに一部では「選手会は全員にQOは拒否するように」というお触れを出している、という都市伝説までささやかれた。

 それが昨年はついに初のQO受諾選手が3人も現れた。
 ロサンゼルス・ドジャースのブレット・アンダーソン投手、ボルチモア・オリオールズのマット・ウィータース捕手、ヒューストン・アストロズのコルビー・ラスマス外野手が単年契約で契約を延長した。

 昨オフのQO提示額は1580万ドル。複数年契約を手にしても、単年あたりの平均額はそれに及ばない3選手が食いついた。

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