【MLB】充実のメジャー3年目を終えたヤンキース田中。地元紙「サイ・ヤング賞ファイナリストに値するシーズン」
今季、MLB移籍後最高のシーズンを終えたヤンキース田中将大。そんな田中に対して地元紙は最高級の賛辞を送った。
2016/11/12
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援護に恵まれずも……14勝で防御率は3位
今季、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大は、14勝4敗防御率が3.07。8月以降は見事な快進撃を見せ、3年連続2ケタ勝利を達成するだけでなく、9月には一時的に防御率が3点台を下回り、アリーグ防御率争いのトップにも立った。
最後の2試合は右肘の違和感から登板を飛ばしてしまい、防御率のタイトルは惜しくもトロント・ブルージェイズのアーロン・サンチェスに譲ったが、それでも今季の田中は、再建路線へと走ったヤンキースのプレーオフ争いの最大の原動力となった。
何より、米メディア内で常に懸念されていた「トミージョン手術を避けたことからの右肘不安説」を一掃するに充分な成績だった。
MLBは今週月曜、サイ・ヤング賞のファイナリストを発表した。
ファイナリスト3人はクリーブランド・インディアンズのコーリー・クルーバーと、奪三振数1位、防御率2位のデトロイト・タイガースのジャスティン・バーランダー、22勝で最多勝のタイトルを勝ち取ったボストン・レッドソックスのリック・ポーセロだ。
バーランダーは勝利数、防御率ともに田中を上回っているが、それでも防御率はわずか0.03差。クルーバーとポーセロにおいては、防御率で田中を下回っている。3投手に比べて、田中に援護がなかったことが分かる。
『Pinstripealley.com』のタイラー・ノートン記者は、サイ・ヤング賞ファイナリスト発表を受け、今季の田中を「サイ・ヤング賞に値するシーズンだった」と絶賛した。
“He finished third in ERA (3.07), fifth in FIP (3.51), and sixth in fWAR (4.6). He also logged 199.2 innings, the most in his big league career to date. He also posted stellar walk and groundball rates, with a serviceable number of strikeouts. Most impressively, he maintained these results all season long. There were no dramatic slumps or lulls.
防御率3位、Fipでは5位、fWARでは6位であり、さらに投球回も199.2イニングを記録し、渡米後最高のシーズンを過ごした。低い与四死球率や、高いゴロアウト率、奪三振率は低いが(199.2イニングで165奪三振)、打たせてとる効率的な投球であった。最も印象的なのは、彼は目立ったスランプなどなく、通年安定した投球内容を続けたことだ。