【MLB】岩隈、最多16勝挙げるも投球内容の悪化に米メディアの評価厳しく。「不調の要因の一つに、カーブの質」
今季メジャー5年目を終え、渡米後最多16勝を挙げた岩隈久志。しかしその投球内容に米メディアからの評価は決して良くない。
2016/11/13
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あらゆる指標で過去平均よりも悪化
今季マリナーズと再契約し、シアトルの地でメジャー5年目を過ごした岩隈。渡米後では最多となる16勝を挙げ、さらには故障者が続出した先発陣において1年間ローテーションを守り抜き、まさに”大黒柱”の働きであった。
1年間ローテーションを守ったこともあり、先発登板数は2013年の33試合に並び、16勝あげたことは特筆すべきだが、負け数が12と貯金は4つしか作れなかった。
同じ登板数をこなした2013年は14勝でなおかつ負けはたったの6。最も目が行ってしまうのは防御率だ。過去最低の4.12を記録、これはそれまでの最低数値である昨年(故障離脱で規定投球回に届かず)の3.54を大きく下回ってしまった。
投球回も199イニング、同じ登板数をこなした2013年は219.2イニングをこなしていたことを考えると、長いイニングを安定して投げていたとは言えない。
『lookoutstanding.com』のイーサン・ノバク記者は、「今季の岩隈はカーブが本当に良くなかった」という見出しで、投球内容を詳細に分析している。
ノバク記者によると、守備を無視した際の防御率であるFipが過去4年間の通算が3.62であったのに対して今季は4.27。9イニングあたりの奪三振率も、昨年までの7.59から6.65と1近く低下。与四死球率も1.75から2.08と悪化している。ゴロアウト率も昨年から10%近く低下し、そんな岩隈を” Iwakuma wasn’t Iwakuma in 2016.「2016年は本来の岩隈ではなかった」と評した。
その不調の要因の一つに、カーブの質を言及している。
“He was terrific at keeping the curve either on the edges of the zone or below it, never leaving it up for a batter to drive. In 2016, he was all over the place with the pitch.
2015年までのカープのコントロールは素晴らしく、コーナーもしくは低めに決まっており、バッターの打ちやすい高さに行くことはあまりなかった。しかし2016年の彼のカープは高く浮いていた。