老舗の米シンクタンクが予測 「イチローの日米通算4256安打」は2016年!?【豊浦彰太郎のMLB on the Web】
イチローに対しては、今季二つの大記録達成に期待がかかる。あと134本に迫った日米通算4256本や、同156本のメジャー通算3000本だ。しかし、ある米のシンクタンクは今季のイチローの安打数は、なんと92本と予測した。
2015/01/06
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『ビル・ジェイムズ・ハンドブック』が予測した、2015年のイチローの成績
『MLB.com』が今季の見どころのひとつとして取り上げた、イチローがピート・ローズの通算安打メジャー記録の4256本に日米通算で並ぶ可能性については、すでに多くのメディアで紹介されており、ご存知の読者も多いだろう。
Will Ichiro get a shot at Pete Rose’s record?
Currently a free agent, Ichiro Suzuki is just 156 hits away from 3,000 hits in the Majors. Not only that, he also is just 134 hits away from Rose’s all-time record of 4,256, when you include Ichiro’s 1,278 over nine earlier seasons with the Orix Blue Wave in Japan. That’s got to be a pretty big marketing carrot for some club.
イチローはピート・ローズの記録に狙いを定めるか?
現在フリー・エージェントのイチローはメジャー通算3000本安打にあと156本だ。それだけでなく、日本のオリックス・ブルーウェイブでの9年間での1278本も含めれば、ピート・ローズの歴代記録4256安打にわずか134本に迫っている。これは(イチローを獲得しようとする)球団にとって格好のニンジン(訳者注 動機づけの意味)となるだろう。
まず断っておきたいが、日米通算……というのは、MLBでもNPBでも公式記録ではない。実際、ローズは過去「日米通算を持ち出すなら、アメリカの選手はマイナーの記録も合算すべき」という主旨の発言をしたことがある。イチローの実力を図る手段のひとつとしては面白いが、あくまで参考としてとらえたい。
本論に戻ると、シーズン安打156本にせよ、134本にせよ、かつてのイチローなら造作ないところだが、昨季は102安打。今季、どこかの球団と契約するにせよ、レギュラーでフル出場できる可能性はなかなか低い。実際のところ、これらの数字の達成の可能性はどうだろうか。
アメリカでは、毎年この時期を中心にセイバー系シンクタンクが各選手の成績の予想値 (Projectionという)を発表する。各種のProjectionの中で老舗格の『ビル・ジェイムズ・ハンドブック』では、2015年のイチローは、121試合で352打数94安打、打率.267と予測している。米3000本にせよ、日米4256本にせよ、残念ながら今季中の達成は難しいと見ているのだ。