老舗の米シンクタンクが予測 「イチローの日米通算4256安打」は2016年!?【豊浦彰太郎のMLB on the Web】
イチローに対しては、今季二つの大記録達成に期待がかかる。あと134本に迫った日米通算4256本や、同156本のメジャー通算3000本だ。しかし、ある米のシンクタンクは今季のイチローの安打数は、なんと92本と予測した。
2015/01/06
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数字予測を超えたイチローの活躍に期待
Projectionは、簡単に言えば「天気予報」だ。過去蓄積したデータを元に、選手のタイプ、年齢、実績、故障のリスクなどを元に、新シーズンの成績を予想するものだ。現場経験者の「カン」による「今年ヤツはやりそうだ」という種のものではない。
それでは、その予測の確度はどうか? 同ハンドブックによると、2014年度版で予測した野手424選手の中で、出場機会および打撃成績(打率/出塁率/長打率などのパーセンテージもの)がほぼ同レンジに収まったのは165選手(約39%)。手法の考え方は同じでも、残念ながらまだ天気予報ほどの精度はない。外れる要因として最も多いのは、故障などによりそもそも出場機会が少ない場合だ。
今季のイチローの安打数が92本に過ぎないという予測数字はややショッキングだが、41歳のシーズンであることを考慮すると、打率が昨季(.284)を下回り、安打数が昨季(102)より1割減というのも、過去のデータに基づく予測としては決しておかしいものではない。
ちなみに、今季に限定せずイチローが米3000本、日米4256本を達成する可能性はどうか。
『ビル・ジェイムズ』では、前者を71%と算出している。これは、過去3年の年度別安打数をウェイト付けし算出した単年安打予測値と、目標安打数までの残数、および一定公式から導き出される現役続行可能残年数との関係から導き出されたものだ。ちなみにその公式を日米4256本にあてはめると91%で、かなり高い可能性がはじきだされた。
ファンとしては、もちろん2015年の達成に期待したいところだが、いずれにせよ、最終的には米3000本と日米4256本を達成し、現時点でも確実視される将来の殿堂入りに華を添えることになりそうだ。
出典:”Ring in the new year with 15 burning questions for 2015”@ MLB.com by Mark Newman in Jan. 3rd, 2014