【MLB】アストロズ青木、大砲の加入でベンチスタート増? 外野手争いはより過酷に
アストロズに大砲のベルトランが復帰する。この加入が、青木にどのような影響を及ぼすのだろうか。
2016/12/12
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大砲加入で打線に厚み
ヒューストン・アストロズにまた、新たな野手が加わった。11月の3人、青木宣親、ブライアン・マッキャン、ジョシュ・レディックに続き、12月には、2004年にアストロズでプレーしたカルロス・ベルトランが戻ってきた。
レディックが加入した時点では、青木はジェイク・マリズニックとプラトーン起用される可能性が高かった。ライトにはレディックが入り、ジョージ・スプリンガーはライトからセンターへ移る。
このメンバーなら、左の先発投手との対戦時にスタメンから外されても、青木は70%以上の試合に出場できる。2016年のアリーグの試合は、左投手の先発が28.2%、右投手は71.8%だった(ナリーグは左が25.6%、右が74.4%)。
だが、ベルトランが加わったことで状況は変わった。
ベルトランは2016年に、DHと外野手をほぼ半分ずつ務めた。DHとして73試合、ライトとして67試合に先発出場した。アストロズでは主にDHの予定だが、デービッド・オティーズのようなフルタイムではなく、外野も守るはずだ。
アストロズ入団直後にMLB.comのブライアン・マクタガートが発表した記事には「A.J.(ヒンチ監督)には言ってある。時々は外野を守りたいって」というベルトランのコメントが出ている。また、2月にはニューヨーク・デイリー・ニューズ紙のアンソニー・マカロンらに「外野を守るのが好きなんだ。たまになら受け入れられるけど、DHが毎日はうれしくない」と語っている。
ベルトランがレフトの守備につく場合、DHにはエバン・ギャティスが入り、青木はベンチスタートになると思われる。このパターンは時々ではなく、頻繁に起きるかもしれない。ベルトランはスイッチヒッターだ。
「ベルトラン=DH/青木=レフト」と「ギャティス=DH/ベルトラン=レフト」では、打線に大きな違いが生まれる。青木とギャティスの成績を比べると、2016年の出塁率は青木が.349、ギャティスは.319ながら、青木の4本塁打に対してギャティスはアストロズ最多の32本塁打を放った。それぞれのOPSは.738と.826、実に90ポイント近い差がある。