クローザー・上原招集できず、頼みの綱は田澤? リリーフ陣見直しへ、侍ジャパンに立ち込める暗
12月21日、青木宣親が侍ジャパンに正式に選出された。一方、上原浩治は今大会辞退すると表明。明暗がわかれる結果となった。
2016/12/22
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リリーフ陣抜本的な見直しへ
8月にアメリカ本土へ日本人メジャーリーガーの視察へ向かった際も、まず最初に上原、そして田澤純一が所属するボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークに足を運んだ。その場で「権藤投手コーチとも話し、そこ(中継ぎ投手)が一番の重要ポイント、課題。必要だと思っています」とブルペン強化へ並々ならぬ意欲を示していた。
青木の加入は、福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐が右肘に不安を残す現状で、外野に必要なピースを埋める心強いものとなった。
その一方で、最大のアキレス腱は手つかずのままだ。
来年3月の第4回大会は、これまで以上に各国代表にメジャーリーガーが集結すると見られる。上原も「今回は本当に凄いメンバーだと思う」と語り、世界の強豪を前に辞退せざるをえず、悔しがった。
これで、中継ぎ投手の日本人メジャーリーガーで残るのは田澤ただ一人となった。
その田澤もマイアミ・マーリンズに移籍初年度。球団側が待ったをかける可能性は十分ある。またメジャー通算302試合と経験豊富だが、セーブは4つしかなく、抑えとしての経験値は上原と比べるまでもない。
そうなると日本ハム・大谷の準決勝以降の守護神起用や、前回第3回大会で抑えだった埼玉西武ライオンズ・牧田和久の抑えなど、プランB、Cが求められることとなる。
侍ジャパンが直面した明と暗。どちらも大きなものだが、やはり今は喪失感のほうが勝るか。