【MLB】オフの注目は日本人投手? 田中、ダルビッシュ、大谷……パリーグ新旧エースにとって重要な2017シーズン
2017年シーズンオフは、日本人選手がMLBの中心の話題となるかもしれない。そういう意味で言えば、これから迎える新シーズンでどのような活躍を見せるのか興味深い。
2017/01/02
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田中、ダルビッシュFAの可能性は?
少し気の早い話だが、メジャーでは2017年のシーズンが終わると、パリーグの新旧エースがストーブリーグを賑わせるかもしれない。
2008年以降、パリーグでは7人が最優秀防御率を獲得している。そのうち、すでにメジャーで投げている3人、岩隈久志(2008年/東北楽天)、ダルビッシュ有(2009、10年/北海道日本ハム)、田中将大(2011、13年/東北楽天)は、2017年のオフにFAとなる可能性がある。さらに、大谷翔平(2015年/北海道日本ハム)はポスティング・システムを利用しそうだ。
ダルビッシュが交わしている6年5600万ドルの契約は、2017年で満了する。その前にテキサス・レンジャーズと契約を延長すればFAにはならないが、今のところ、契約交渉の話は聞こえてこない。シーズン中にトレードされても、状況は変わらない。
田中の契約は7年1億5500万ドルで、2020年まで続くが、そこには、2017年のシーズン後にオプト・アウトできる条項が盛り込まれている。昨年の投球を再現したなら、田中はこの権利を行使するのではないか。FAになれば、残り分の3年6700万ドルを上回る契約が望める。こちらも契約延長やトレードはあり得るものの、田中は全球団に対するトレード拒否権を持つ。ニューヨーク・ヤンキースと他球団がトレードに合意しても、田中の同意なしには成立しない。
2人と違い、岩隈がFAになる可能性は低い。2016~17年の投球回が計324回に達し、故障したまま2017年を終えることがなければ、2018年は年俸1500万ドルが保障される。条件をクリアできなかった場合、シアトル・マリナーズは年俸1000万ドルの球団オプションを行使するか、岩隈に100万ドルを支払ってそれを破棄できる。岩隈は2016年に199回を投げており、計324回まではあと125回だ。過去最少の2012年でも125回1/3なので、よほどのことがない限り、2018年もマリナーズにいるだろう。岩隈の契約にも、全球団に対するトレード拒否権がついている。