仮想オールスターで松井秀喜が一塁手? 多士済済の投手に比べて、野手に人材を欠く日本【豊浦彰太郎のMLB on the Web】
米のあるサイトがメジャーリーガーの出身地別の仮想オールスターを編成した。米国に次ぐ野球強豪国でありながら、日本は第2グループと評価されている。有力選手が多い投手に比べて野手、中でも内野手が手薄なためだ。
2015/01/13
日本のファンを驚かせる、日本出身〝オールスターチーム〟
セイバー系のポータルサイト『ハードボール・タイムズ』は「インターナショナル・オールスターチーム」という記事を掲載した。新春らしい?お遊びの企画だが、アメリカ合衆国以外の野球強豪国の出身国別オールスターを選出したのだ。
アメリカでオールスターチームと言えば、「球宴」ではなく日本でいう「ベストナイン」のことだ。
ただし、「ナイン」ではなく「チーム」なので、先発投手は5人で控え選手もちゃんと選出している。興味深いのは、メジャーリーガーのみで形成されていることと、「国」は国籍ではなく出身地で分類されていることだ。
したがって、日本のファンには到底想像できない選手も含まれている。
Japan has a claim to be the second-best baseball power on Earth, and its standing in major league baseball surely undersells this strength. Many of Japan’s greatest players have never played a game in North America, and those who come over nowadays generally do so after spending prime years in Nippon Pro Baseball. Gauging how strong an all-Japan team would be solely by its players’ major league performances is problematic, but those are the ground rules I set.
日本は「野球力」においては地球上でNo.2だ。しかしながら、MLBでの立場はその力を下回るものだ。日本の多くの偉大なプレーヤーは北米でプレーすることがない。渡米しているのは、NPBでその全盛期を過ごした後の選手だ。オールジャパンの本当の実力を、MLBでプレーした選手のパフォーマンスだけで把握するのは難しい、しかし、それがこの企画でのルールだ。
そして、そのルールに沿って選出されたのは以下の選手たちだ。
一塁手 松井秀喜
二塁手 井口資仁
遊撃手 松井稼頭央
三塁手 岩村明憲
左翼手 イチロー
中堅手 デーブ・ロバーツ
右翼手 青木宣親
捕手 城島健司
控え捕手 キース・マクドナルド
先発投手 岩隈久志、ダルビッシュ有、黒田博樹、野茂英雄、松坂大輔
抑え投手 上原浩治
控え投手 和田毅、佐々木主浩、斎藤隆、岡島秀樹、大塚晶則
控え野手 川﨑宗則(内野手)、西岡剛(内野手)、福留孝介(外野手)、田口壮(外野手)、新庄剛志(外野手)
まず、注目してほしいのは表記の順番だ。投手より野手が先で、一塁手→二塁手→遊撃手(三塁手ではなく)となっている。これがアメリカ流だ。
そして、記事の中でも指摘されていたが、投手に多くのスターを輩出している半面、野手、特に内野手に人材を欠いていることがわかる。それで松井秀喜は一塁へコンバートされている(実際には、メジャーで1試合たりとも外野以外を守っていない)。