王建民、WBC予備投手枠に登録。台湾が生んだアジア最強右腕が再び侍ジャパンに立ちはだかる?
2017/02/13
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昨季カンザスシティ・ロイヤルズに所属していた王建民投手を、WBC台湾代表の予備投手枠に登録した。前大会で日本代表を6回無失点と大いに苦しめた右腕が、再びWBCに出場する可能性が出てきた。
王は、マイアミ・マーリンズのチェン・ウェイン投手と共にWBCに出場しない意向であると報じられていたが、ロースター発表時に予備投手として登録されていたことが判明した。
投手の予備登録は今大会から導入された制度で、1次ラウンド、2次ラウンド、決勝ラウンド毎に最大2名を本登録されている投手と入れ替えることが出来る。しかし、一度本登録から外れた選手は再登録が出来ないという制限がある。
台湾代表は、千葉ロッテマリーンズのチェン・グァンユウがエース格として見られているが、昨季は7登板で1勝1敗、防御率4.01と不調であった。その他にも埼玉西武ライオンズの郭俊麟、東北楽天イーグルスの育成選手である宋家豪や、MLBで登板経験のある倪福徳などが代表に選出されているが、いずれも近年の成績は芳しくなく、投手陣は不安要素となっている。
そのため、台湾代表が2次ラウンド以降に進出した場合、経験、実績共に豊富な王が切り札として出場登録される可能性がある。
王は高速シンカーを武器に、内野ゴロを量産する「打たせて取る」投手であり、2006年、2007年にはアジア人投手最多となる19勝を上げた。しかし、2008年以降は度重なる故障に悩まされ、成績も低迷していた。
昨季、王は1月にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約。4月にはメジャー契約を勝ち取り、2013年以来となるMLBでの登板を果たした。そして、中継ぎとして38試合に登板、53回1/3を投げて6勝0敗、防御率4.22の成績を残し、復活の兆しを見せた。
2次ラウンド以降、王がWBCに出場するとなれば、再び侍ジャパンの前に強敵として立ちはだかることは間違いない。