【MLB】ダルビッシュ、高まるキャリアハイの期待。成績向上で日本人初のサイ・ヤングも?
2017/02/14
Getty Images
テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手が、今季はキャリアハイの成績を残すことが期待されている。トミー・ジョン手術から復帰後、初めてフルシーズンを過ごすことになるが、現地ではケガの再発を不安視する声よりも、より一層の飛躍を期待する声の方が大きくなっている。
米サイト「ファンサイデッド」では、ダルビッシュについて以下のように評している。
「2016年、トミー・ジョン手術から復帰したダルビッシュは“かなり良い”ように見えた。しかし、今季は“かなり良い”だけではおそらく物足りないだろう」
昨季は17試合に登板し、今季につながるような結果を残した。特に制球力と球威の向上により、各指標が良化したことは高い評価を得ている。
昨季のダルビッシュのK/9(9イニングあたりの奪三振数)は11.84で、これは最多奪三振を記録した2013年の11.89という数字に極めて近くなっている。また、BB/9(9イニング当たりの四球数)は2.78を記録し、2012年の4.19、2013年の3.43という数値から年々向上が見られている。
これらに関連した、制球力を示す指標の1つであるK/BB(奪三振数÷与四球数で算出)も過去最高となる4.26をマーク。一般的に、K/BBが3.50以上の投手は制球力が優れているとされている。参考までに、制球力に定評のあるシカゴ・カブスの上原浩治投手は2013年に11.22という極めて優秀な数値を残している。
また、正捕手であるジョナサン・ルクロイとの相性の良さも報じられている。ルクロイが移籍してくる8月までは1イニングあたり16.22球を投げていたが、加入後は15.5球と約1球近く球数を減らすことができた。6回、7回と長いイニングを投げる先発投手にとって、球数の削減は重要だ。記事でも、2017年の初めから少ない球数で済むようになることは非常に大きいと評している。
各指標の良化が成績向上に繋がれば、キャリアハイの更新は勿論、日本人初のサイ・ヤング賞受賞も十分見えてくるだろう。