【MLB】第1回WBC日本戦で「世紀の大誤審」。ボブ・デービッドソン審判が引退へ
2017/02/22
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2006年に行われた第1回WBCの日本対米国戦で「世紀の大誤審」を犯した審判のボブ・デービッドソン氏が、引退する模様だ。米サイト『ESPN』のバスター・オルニー氏が21日に伝えた。
1982年にナショナル・リーグの審判としてデビューしたデービッドソン氏は、1999年には1度辞任。2003年から再度マイナーリーグで審判業を復帰することとなり、2007年にはMLBへ復帰した。
MLBへ審判として復帰するまでの、2006年のWBCの“活躍”は日本のファンにも馴染みが深いだろう。第1回WBCの第2ラウンドの日本対米国戦、3対3の同点で迎えた8回表1死満塁で岩村明憲がレフトフライを放ち、三塁走者の西岡剛内野手がタッチアップ。生還し、日本代表は一時4対3と勝ち越した。
しかし、「西岡の離塁が早すぎる」と当時米国代表のバック・マルチネス監督が抗議。二塁塁審は抗議を認めなかったが、球審を務めていたデービッドソン氏に抗議をすると、判定をあっさりと覆しアウトとした。勝ち越しのチャンスが一転併殺となり、日本代表は結局3対4で米国代表に敗れてしまった。
試合後から日本では「世紀の大誤審」とメディアが報道。日本中の野球ファンにその名が知れ渡ったのは記憶に新しい。また、同年のWBCのメキシコ対米国戦でも、デービッドソン氏はメキシコ代表選手が放った打球が本塁打か否かを巡って再度米国に有利な誤審を犯す。しかし、その誤審のおかげでメキシコ代表が奮起し米国代表に勝利し、日本代表の準決勝進出をアシストした話は有名である。