【MLB】なぜ全米が騒然? 故障報道が物語るイチローの真の価値とは
マイアミ・マーリンズのイチロー外野手が、スプリング・トレーニング招待選手のブランドン・バーンズ外野手と21日に交錯し、一部の練習をキャンセルした。これまでイチローはさほど大きなケガはしていないが、過去にも別メニュー調整をしたことがある。
2017/02/22
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ヤンキース時代には転倒し数日間別メニュー
こんなクラブハウスのやりとりからも「深刻なケガではなさそうだ」と公式HPは最終的に結んだ。ただ、ふとした交錯一つがこれだけ大々的に報じられるのも、イチローという選手の価値を物語り、故障とは無縁というキャリアからくる逸話に他ならない。
大きなケガこそないし、マーリンズ移籍後は表立った負傷はなかったが、イチローとてケガと全く無縁の「無菌状態」だったわけではない。
ニューヨーク・ヤンキース時代の14年5月にはDLにこそ入らなかったものの、腰痛により4試合欠場。5月11日のミルウォーキー・ブリュワーズ戦の守備で捕球の際、左膝が地面の穴にはまり転倒。膝よりも腰の痛みがひどく、数日間は別メニューで調整した。
DL入りは胃潰瘍によるマリナーズ時代09年開幕直後の一度だが、さすがにこれだけのキャリアを重ねて本当の無傷でいられるわけがない。
ヤンキース時代の顛末はすっかり忘れ去れてしまっているが、何よりも故障を未然に防ぐ自己管理能力の高さは広く知れ渡っている。それがゆえの、全米を一瞬騒然とさせた故障報道でもあった。
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