手術を回避したマー君への不安は拭い去れない?ファンタジー誌が予想する今季の田中将大【豊浦彰太郎の MLB on the Web】
この時期、ファンタジー・ベースボール・ファン向けのスカウティング・レポート誌が数多く刊行される。そこでの田中将大への評価は各誌さまざまだが、手術を回避したヒジの状態に疑心暗鬼な点は共通している。
2015/01/22
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ヒジの状態を懸念し、69イニングしか投げられないと予想する誌も
次は『ベースボール・アメリカ』誌。近年では、権威性はこちらのほうが上かもしれない。
ここでは41位と、ガクっと落ちる。
田中のランクの低さは故障上がりゆえなのだが、同じ故障上がりのマット・ハービー(メッツ)が24位ということを考えると、「なんでやねん!」と突っ込みたくなる。
ハービーも13年に田中並みのセンセーショナルなデビューを飾りながら、後半戦にヒジの靭帯損傷が発覚し、結局トミー・ジョン手術を受けた。そのシーズン残りと翌14年を全休した。しかし、成功率が90%とも言われる手術を受けたことで、復帰後への期待度は高まっているようだ。手術を回避したものの、その回復ぶりが不透明な田中との対比は興味深い。
同誌は、今季の田中はわずか69イニングの登板にとどまると見ている。
His return at the end of the season displayed red flags as his pinpoint control was absent and his velocity dipped to his lowest levels of the season.
「復帰登板は赤信号だったから。ピンポイントの制球は影を潜め、球速もシーズンの中で最低レベルだったから」という。ショックだ。
最後は『リンディ・スポーツ』だ。ここでは24位とまずまず。しかし、それでも「田中は手術ではなく、休養とリハビリを選んだ。これは2015年に良い結果をもたらすかもしれないし、そうではないかもしれない。」と懐疑的だ。
果たして田中のヒジはどれだけ回復しているのか? ファンタジー誌が注目ポイントに挙げたスプリングトレーニングまで、あと1カ月に迫っている。
出典:Sporting News Fantasy Baseball / Baseball America Fantasy Guide / Londy’s Sports Fantasy Baseball 2015