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高い代打率、すべての外野を守れる利便性、秀でた走塁技術「イチローは最強の控え外野手」

記録が話題になることが多いイチロー。今回のマーリンズ入団は、一選手としての実力を評価されてのものだ。期待される役割はバックアップになるが、ロールプレイヤーとしての実力は過去3年間で十分に証明している。

2015/01/30

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ヤンキースでの適応が、イチローの評価を高めた

 イチローのマーリンズでのメインとなる役割は、日本で何度も報道されているとおり4番目の外野手だ。しかし試合数の多いメジャーリーグ、特に現時点で40人ロースターに名を連ねているのはイチロー+レギュラーの3人のみ。控え外野手の層が厚くないマーリンズにおいてイチローに期待される仕事は多い。
 
[Suzuki] understands going into camp he’ll be valued as a left-handed bat off the bench and fourth outfielder,” general manager Dan Jennings said. “This guy’s age says he’s 41. His body says he’s about 30 or less. Tremendous shape…He can help you if it’s pinch-hitting late, if it’s pinch-running late, if it’s double switches or starting in any of the three outfield spots.”
 
「鈴木は左のベンチ要員、4番目の外野手としてキャンプへ行くことを理解している」とGMのダン・ジェニングスは言う。「彼の年齢は彼が41歳だと告げるが、身体は30歳かそれ以下だと言っている。とてつもなくシャープだ。終盤の代打や代走、ダブルスイッチや外野3ポジションのスタメンでも我々を助けてくれるだろう」
 
 表面上の41という年齢もあり、今オフレギュラーとして評価されることはほとんどなかったイチローだが、ロールプレイヤーとしてはまだまだ走攻守で一流の力を保持している。
 
 代打では通算打率こそ.286ながら、ここ2年間は25打数11安打で.440の高打率を記録。3年間で71試合とヤンキース移籍後、途中出場の機会が増えた(マリナーズ時代は12年間で16試合)ことにアジャストしたのが見受けられる。
 
 代走での出場もそれまでの3度に対して昨年は9度、マリナーズ時代には1度もなかったレフトでの出場も3年間で53試合あった。
 
 高い代打率と外野3ポジションを守れる利便性に加えて走塁技術も証明済み。ここまでレベルの高い4番手の外野手はそう多くない。ヤンキースでの3年間でベンチプレイヤーとしても優秀な選手であると証明できたことが、今回マーリンズが控え外野手としてイチローを高く評価した一因になっているはずだ。
 
 MLBでの3000本安打、ピート・ローズ越えと日米の両方でことあるごとに記録が話題にあがるイチロー。しかしイチロー本人も言うように野球をやるうえで数字がすべてではない。
 
 一外野手としてイチローがどんな活躍を見せてくれるのか、期待したい。
 
出典:Marlins land long-time leading man Ichiro for supporting role by Juan C. Rodriguez in Sun Sentinel on Jan.28 2015

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