イチロー&田澤のマーリンズ、伸び盛り打線で狙うはPO。強力先発陣擁する優勝本命は?【MLB展望:ナ・リーグ東地区】
メジャーリーグ(MLB)の2017シーズンがスタートする。各地区の見どころや、各球団の戦力はどのようになっているのか。今回はナ・リーグ東地区を紹介する。
2017/04/02
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エース急逝も、有望株が揃うマーリンズ
イチロー、田澤が所属するマイアミ・マーリンズは、昨季にエースのホセ・ヘルナンデスがボート事故で急逝。若いながらもメジャー屈指の実力を発揮していただけに、失った影響は非常に大きい。
先発投手の補強として、ロイヤルズからボルケスを、レッズからストレイリーを獲得したが、絶対的エースと呼べるような選手ではない。彼らとチェン、コーラーが揃って12-3勝し、伸び盛りの打線にけが人がでなければ(特にスタントン)、ワイルドカード争いは十分に可能だろう。
アトランタ・ブレーブスは新球場移転の年に、コロンとディッキーの40代先発コンビを補強。野手陣ではロドリゲスを獲得するも、不運な交通事故に巻き込まれシーズン中に復帰できるか不明である。インシアーテやスワンソンの若手にフリーマン、ケンプ、ガルシアあたりが怪我なく実力を発揮すれば勝率5割超えも可能だろう。
かつての常勝軍団にはほど遠いがベテランと若手がうまく組み合わさり、新球場効果も働けば、プレーオフ進出は可能かもしれない。しかし、スプリングトレーニングで全く勝てていないことが気がかりだ。
フィラデルフィア・フィリーズは、遂に、長年チームを支えてきたハワードと契約更新せず、チームの顔と呼べる選手が一人もいなくなってしまった。昨季、新人ながら21本を放ったジョセフや、さらなる飛躍が期待できそうなヘレーラなどはいるが、まだまだ再建期のチームである。しかし、若手は順調に育ってきている印象なので、昨年の20の借金をいくつまで減らすことができるのかは注目である。