柱はエース・田中のみ…ヤンキースは苦難のシーズンに。攻守に隙ないRソックスが本命【MLB展望:ア・リーグ東地区】
2017/04/02
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田中将大以外のローテが固まらず…ブルペン酷使の不安も
昨季は主力を大量放出して多数の若手有望株を獲得したヤンキース。オフの補強も、マット・ホリデイ、クリス・カーター、ルーベン・テハダと控えめなものとなった。
打線はゲーリー・サンチェス捕手、グレッグ・バード内野手、タイラー・オースティン内野手などといった若手選手が成長し、成績を伸ばすことが期待される。しかし、WBCでディーディー・グレゴリアス内野手が全治1か月の負傷を負ってしまったことは手痛い誤算となった。
投手は田中将大がエースとなる。しかし、田中に続くC.C.サバシアは今季で37歳という高齢、3番手のマイケル・ピネダも安定感に欠ける。また、4番手以降は実績のない若手有望株の競争となり、柱となる投手が田中一人となりそうだ。
一方、ブルペン陣にはタイラー・クリッパード、デリン・ベタンセス、アロルディス・チャップマンなど、実績豊富な選手が揃い安定感がある。しかし、先発陣に不安が残るためブルペン陣の酷使は避けられないだろう。投手陣、野手陣共に若手の活躍にチームの浮沈がかかる陣容となっている。
昨季は68勝94敗という成績で最下位に転落したレイズ。リーグ最低打率、最多三振を記録した打線だったが、オフに目立った補強はなし。今年も引き続き、通算241本塁打のエバン・ロンゴリア、昨季30本塁打のブラッド・ミラーが主軸打者となる。
また、ナショナルズから移籍してきたウィルソン・ラモスがケガから復帰すれば、攻守で大きな戦力となるだろう。しかし、昨季3割以上の打率を残した選手が移籍してきたラモス以外存在しないため、今季も攻撃力が低い状態でシーズンを戦うことになるだろう。
投手陣は、19敗を喫しながら233奪三振をマークしたクリス・アーチャー、ジェイク・オドリッジなどが先発の中心となる。また、ブルペン陣もアレックス・コロメ、ブラッド、ボックスバーガーなどが控えるなど、粒揃いな陣容となっている。投手陣に魅力的な選手が集まっている一方、打線の破壊力に乏しいため、今年も苦しい展開となりそうだ。