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「田中将大に優しすぎる」日本メディアへの違和感。求む”ヤンキースのエース”へのシビアな目

オープン戦好調だったニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が、開幕してから調子を落としている。田中はヤンキースと大型契約を結んでいるだけではなく、日本人初の3年連続開幕投手など、期待度の高さは周知の通りだ。今季3戦目の登板で、ヤンキースのエースとしての活躍を見せられるか。

2017/04/13

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田中は普通の選手ではなく“ヤンキースのエース”

 さて、やや話が横道にそれてしまったが、なぜこのような話題に触れたかといえば、つい最近こういう話があったからである。全米野球記者協会(BBWAA)に属する米国人の知人記者からEメールが届き、その内容は大まかに言うと次のようなものだった。
 
「日本のメディアはタナカに優し過ぎるよ。勝てば称賛されて然るべきだが、逆に結果を出せなければ批判されなければいけない。彼は普通の選手ではないんだ。ヤンキースのエースとして、凄い契約を結んでいる。設定されているハードルは誰よりも高いことを忘れてはならない」
 
 確かにそうかもしれない。田中はヤンキースと2014年から7年総額1億5500万ドル(約172億円)の巨額契約を結んでいる。これだけのカネを手にする以上、求められるレベルは当然高い。田中が球団と契約を結んだ直後、当時チームメートだったイチロー(現マーリンズ)は「このオファーを受けたことへの覚悟と自信に敬意が払われるべきだろう」と口にしている。
 
 かつて日本のレジェンドが発したこの意味深な言葉にはさまざまな解釈の仕方があると思う。ただ一つ言えるのは、巨額オファーを受諾した田中に並以下の成績は許されないということ。ここについては暗にイチローも「覚悟と自信」という言葉の中ににじませているようにとらえられる。
 
 同じ日本人として筆者も田中の活躍には期待したい。とはいえ、思い込みだけが強過ぎて立場を忘れてしまうようではやはりダメだ。メディアの立場としては今後引き続き、称賛も批判も状況に応じて使い分けながら冷静な目で田中のマウンドを見たい。
 
 中5日で次回登板となる14日(同15日)の本拠地セントルイス・カージナルス戦では汚名返上のためにも、今季初勝利はもちろんのこと圧倒的な内容が求められる。

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