【MLB】“他”国籍選手は3割に。止まらぬ国際化、スター予備軍も中南米系ズラリ
3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で惜しくも連覇を逃すも、存在感を存分に発揮したドミニカ共和国代表。そのメンバーには、シアトル・マリナーズ所属のロビンソン・カノー内野手、ネルソン・クルーズ外野手や、テキサス・レンジャーズ所属のエイドリアン・ベルトレ内野手らメジャーリーグのスター選手が名を連ねるが、それだけではなく新たなスター予備軍の選手もいる。
2017/04/20
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ドミニカ共和国出身の98選手がMLBの開幕ロースター入り
日本に続き、海のむこう米国でもMLBが開幕した。先のWBCでは、優勝した米国代表をはじめ、多くのMLBプレーヤーたちが侍ジャパンの前に立ちはだかったこともあり、今季のMLBはこれまで以上に注目を浴びそうだ。そのWBCでは、オランダ、イスラエルなどの躍進もあり、野球の国際化も着実に進んでいることもクローズアップされた。
そして、その最前線にいるのがドミニカ共和国であるのは間違いないだろう。九州よりわずかに大きい国土と、人口約1000万人というカリブの小国は今季もMLBに大量の選手を送り込み、その存在感を際立たせている。
先週、ドミニカ共和国紙『エリ・カリベ』は今季の開幕ロースターの中に同国選手が98人いるということで、同国がアメリカ合衆国に次ぐ第2勢力であることを報じている。同紙によると、今季のMLB全30球団の開幕ロースター868人中259人の外国人選手がおり、これは全体の29.8%に上り、2005年以降で最多の数字ということだ。
この98人というドミニカ人選手の中には、マニー・マチャド(オリオールズ)、デリン・ベタンセス(ヤンキース)ら5名のアメリカ合衆国生まれの選手、12名の故障者リスト入りの選手、そしてドメスティックバイオレンスで出場停止中のジェウリス・ファミリアも含まれている。また全30球団中28球団で同国出身選手がロースター入りしており、チーム別ではクリーブランド・インディアンスとピッツバーグ・パイレーツの6選手というのが最多となっている。
さらに詳細を追っていくと、21歳のノマー・マザラ(レンジャース)とラウル・モンデシー(カンザスシティ・ロイヤルズ)の両選手が最年少の21歳で、43歳の右腕バートロ・コローンが最年長選手となっている。また、開幕直後にミゲル・ディアス(サンディエゴ・パドレス)がメジャー初登板を飾りMLBデビューを果たした。これは、1956年9月23日にオジー・バージルが初のドミニカ人メジャーリーガーとなってから、数えて690人目のプレーヤーということである。