行先はアメリカ? グリエル兄弟ら出場中のカリビアンシリーズで、キューバ代表2選手が失踪か
カリビアンシリーズ開催期間中に、キューバ代表2選手が失踪したと地元紙が報じている。おそらく米球界入りを目指してのものという見方が強い。なお同日にはMLBが、キューバ人選手との契約時の規制緩和を発表したばかりだった。
2015/02/06
Yasumitsu Takahashi
大会期間中の失踪はこれまでも起きてきた
2月4日(水)、カリビアンシリーズを戦っているキューバ代表ピナール・デル・リオの2選手がチームから離脱したというニュースが飛び込んできた。各報道では「亡命」という表現は使われていないが、米球界入りを目指しての失踪というのが間違いない見方であろう。
キューバ代表ピナール・デル・リオを率いるアルフォンソ・ウルキオラ監督は、第3戦目となる対プエルトリコ戦を控えた水曜日の会見でダイネル・モレイラ、ブラディミール・グティエレス両選手の失踪を認めた。そして、過去にも起こってきたこうした一件が、チームには影響を与えないことを強調した。
“Si, se fueron anoche.Eso ha pasado otras veces. Nosotros seguimoscombatiendo. Eso logicamente molesta. Esta la molestia porque eso estraicion. Como vas a abandonar a tu equipo en plena competencia. Todaviaque lo hubieran hecho despues. Para nosotros es traicion eso, alequipo”. dijo Urquiola previo a un juego contra Puerto Rico.
「彼らは昨夜、ここを去った。こうしたことは過去にもたびたび起きてきた。我々は戦い続けるだけだ。これはもちろん不快なことである。裏切りであり迷惑な行為だ。大会の最中にチームを去るとはどういうことだろうか。それでも彼らは去っていった。我々チームに対する背信行為である」とウルキオラ監督と語った。
中心選手のユリエスキ・グリエルは、野球に関する話題のみにコメントし、チームメイトの失踪の件に関してのコメントは拒絶した一方で、チームの一員である捕手フランク・カミーロ・モレホンが、キューバマスコミによって作成された声明を読み上げるという場面もあった。
“Una vez mas la mano negra y perversa del Imperio pretende desviar eimpedir que nuestro deporte cumpla el proposito que trajimos a PuertoRico: regresar a la patria todos haciendo el mayor de nuestros esfuerzosy con la victoria”
“最善を尽くし、勝利を母国へ持ち帰る”という、我々がプエルトリコへと引き下げてきた目標を成し遂げることを、またしても悪質で邪悪な手法が妨害している。
カリブプロ野球連盟(CBPC)のコミッショナー、フアン・フランシスコ・プエージョ氏は水曜日に「チームから2選手が離脱したという今回の件についての公式な情報がない。この件は選手の個人的、プライベートなことである」とコメントを発表している。