データから見た、「2015年のイチローが活躍する」3つの理由【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、3つのデータからイチローの2015年を占ってみた。
2015/02/09
脅威の8番打者になりつつある?
3 打順
イチローと言えば「1番」が定位置だったが、ヤンキースでは、同じ外野手のブレット・ガードナーが1番を打つことが多く、2番もデレク・ジーターの定位置だったために下位を打つことが多かった。
マーリンズでも「1番イチロー」を見る機会は少ないと予想される。
今季、ロサンゼルス・ドジャースから昨年の盗塁王のディー・ゴードンを獲得した。26歳、打撃は荒っぽいが韋駄天ぶりはすさまじい。
さらに2番は外野の同僚、イェーリッヒが務めるだろう。
おそらくイチローは下位を任されるのではないか。ナリーグの場合、9番は投手で、イチローが8番を打つ可能性もある。
実は、イチローは8番での打率がずば抜けてよいのだ。打順別のキャリアでの打撃成績を見てみよう。
1番での起用が圧倒的に多く、2番、3番、7番、8番での起用がそれぞれ250打数前後。その中で「8番イチロー」は、264打数90安打5本塁打の.341と圧倒的な数字を残している。
こうして考えてみると、今季のイチローの試合が楽しみになってくる。
3000本安打まで156本。そうは言っても今季中の達成は厳しいだろうが、どこまで肉薄するか、じっくり見ていきたい。