【MLB】ヤンキース・田中、安定感欠く投球続き地元でも厳しい評価。エースの立場にも疑問符
2017/06/02
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ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手は、5月31日(日本時間6月1日)に敵地で行われたボルティモア・オリオールズ戦に先発登板。自身3連敗中と雪辱を果たしたいマウンドだったが、5回2/3を9安打、4奪三振、2四球、7失点とまたも大量失点で試合を作れず、チームも4-10で敗戦。
田中は今季5敗目(5勝)を喫し、防御率はMLB全体でワースト3位となる6.34とした。
再三の背信投球を受け、地元紙「ニューヨーク・デイリーニューズ」では1日付で「田中は”エース”だがヤンキースを傷つけている」という見出しで特集を掲載。
同紙のマイク・マッツェオ記者は記事冒頭で以下のようにコメントを残した。
「(田中は)ケガをしているのか、それとも健康なのか?普通の登板間隔で良いのか、それとも長い方が良いのか?(捕手は)オースティン・ロマイン、ゲーリー・サンチェスのどちらが良いのか?そのような議論にはもううんざりだ。そして、水曜夜の田中の炎上を見たヤンキースファンは、もっとそのように感じていることだろう」
様々な問題が提起されながらも、安定感を欠く投球を続ける田中に対し厳しいコメントを残している。今季6戦で防御率2.21と相性の良いロマインとのバッテリーでも炎上し、先発1番手の立場にも疑問符をつけられてしまっている。また、ケガの心配からオプトアウトを行使しなかった場合の残り3年の契約についても不安視されてしまっている有様だ。
そして、同記事ではヤンキースのジョー・ジラルディ監督のコメントを次のように報じている。「もしも私達がニンテンドウのコントローラーの使い方のように田中を修正する方法を知っていたら、毎回彼を良い方向に修正している」と、指揮官もエースの不調に解決策が見出せていないようだ。
一方で、ラリー・ロスチャイルド投手コーチは「今回の不調は彼にとっては珍しいことだ。キャリアを通してずっと良い成績を残している選手も少ないし、調子の起伏は誰でも通る道だ。そして、今の田中は大きい起伏の真っただ中にある」と、エースを庇うコメントを残した。
伝統的に名選手が所属し、結果が残せなければメディアから厳しい批判が浴びせられる名門・ヤンキース。チームはア・リーグ東地区で首位を走っているだけに、次回登板こそはチームを勝利へ導ける投球を見せ、雪辱を果たしたいところだ。