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米メディアがあげるV候補レッドソックスの課題 上原浩治、昨年の不振は一過性のもの?

2013年の世界一からまさかの最下位転落となったレッドソックス。大型補強で王座奪還を狙うチームにとって、今季も上原がクローザーとして機能するかどうかは大きなファクターになりそうだ。

2015/02/12

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二人の大物を獲得し、攻撃力はアップ

 2014年はレッドソックスにとって不本意極まりない1年だっただろう。
 主力の故障や不振に加えて期待していた若手選手の伸び悩みで2013年の世界一からまさかの地区最下位に転落した。
 
 まさに天国から地獄となったシーズンを振り払うかのごとく、昨年オフは精力的な補強を続けた。特に昨年リーグワースト4位に低迷した打線は、FA野手の目玉であるハンリー・ラミレス&パブロ・サンドバルの両獲りに成功し30球団屈指の陣容になったと評判高い。
 
 昨年より戦力が向上したのは間違いない。
 しかし投手陣を中心に、多くの未確定要素があるのもまた事実だ。昨年8月以降の不振でクローザーからの配置転換を味わった上原も、アメリカでは今季”if”のついている一人(活躍が疑問符されている)である。地元紙『Boston herald』のウェブ版では「レッドソックスがこの春直面する重要な問題」と題した記事の中で問題の1つとして「上原浩治は、9回の答えになりうるか」を挙げている。
 
The closer had an 11.74 ERA after Aug. 15 last year and turns 40 in April. Sound the alarms. Yet the Red Sox still gave Koji Uehara a two-year, $18 million contract extension at the beginning of the?offseason and declared he will reclaim ownership of the ninth inning. They believe he is healthy and past the mechanical issues that caused such a sharp downturn after a year and a half of utter dominance.
上原は8月15日以降の登板で防御率11.74を記録したことに加え、5月で40歳になる。警報が鳴っている。にもかかわらずレッドソックスはオフシーズンの初めに上原に2年1800万ドルの契約延長を与え、クローザーの役割に戻ることを発表した。レッドソックスは彼が健康であること、昨年後半の急激な低迷の原因となった問題が過ぎ去ったこと、そして前半戦で見せた支配的な投球を信じている。
 
 記事でも述べられているとおり、昨年8月15日以後の上原はまるで別人のように打ち込まれた。8月22日には救援転向後初の5失点を喫するなど9試合に投げて防御率11.74、被打率/被OPSもそれぞれ.395/1.267を記録した。上原の長いプロ生活でもここまで打たれた経験は少ないはずだ。
 
 年齢による衰え、勤続疲労がどこまで影響を及ぼしたかはわからない。しかしデータを見ると、運の要素がある程度大きな影響を与えていたことは間違いない。

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